●You are me, I am you 10●





「今日は進藤と打ってるみたいだった。なかなか楽しかったぞ、アキラ君」


帰り際までオレの名前を連呼されて、オレはガックリと家に帰った。

何が…塔矢とはプロになりたての時からほぼ毎日打ってる…だ。
自惚れもいいところだ。
そうだよな、緒方さんは塔矢のこと…産まれた時から知ってるんだ。
オレなんかが真似したってバレバレだったってことか……はぁ。


塔矢のこと…結構分かってるつもりだったんだけどなぁ……










「眠……」

バスタブに浸かると何だか早から目がウトウトしてきた。
ったく、塔矢の体って絶対に変だよな。
10時で眠たいだなんて一体何歳なんだよ?!
実は子供だろ!それかババアだろ!

でも、チラッと下を見ると……子供でも年寄りでもない、豊満で形の綺麗な胸が目に入ってきた。
中身は完璧男なオレは、直ぐさまパッチリと目を覚ます。
少しくらいならいいかな…と手を伸ばした。

「うわ…」

めちゃくちゃ柔らかい。
気持ちいい。
調子にのって揉み続けると変な気分になってきた。
乳首も立ってきた。
あー…くそ、吸いたいぜ。
舌で弄りまくりたい。
でも自分の胸に口が届くはずもなく、あえなく断念。
じゃあ…塔矢の下はどんなのだろう……と手を伸ばしてみた。
綺麗に生えそろった毛…だな。
こことか、本当にまだ誰にも触れられてないのかな…。
指…入れたら、オレが一番に触ったことになるのかな。
いやいや、これは一応塔矢の指だから、自慰にしかならないのかな…。
じゃあ、今オレの体な塔矢が…この体を触ったら、結果的にオレが塔矢の体を触ってることになるのかな………なんて、うわ、オレ、のぼせてきたからかな。
変なこと思い付いてしまった。
もう出よう…。





「塔矢〜出たぜ。次オマエ入れば?」
「ああ…うん、そうだね…」
「?」

ちょっと溜め息をはいた塔矢が、何だか嫌そうにバスルームに向かって行った。
何だ何だ?
実はアイツ風呂嫌いか?
はは、まさかな。


長ったらしい髪を頑張ってドライヤーで乾かすこと10分。
塔矢が風呂から出てきた。
真っ赤な顔で…よろよろと。

「塔矢?どうかしたのかよ?」
「いや、その…、男性の体ってまだ慣れなくて…」

ああ…そういうこと。
ニッと笑ったオレは、塔矢に近付いていった。

「ちゃんと洗えた?」
「ああ…一応ね」
「本当に?アソコも綺麗に洗った?」
「う…ん、…たぶん」
「たぶん?一番デリケートな場所だぜ?綺麗に洗わないと大変なことになるぞ」
「た、大変なこと?」

塔矢がギョッと反応してきた。
ま、嘘なんだけど。

「ちゃんと洗えてるか確認してもいいか?」
「え…?」
「だって戻った時、大変なことになってたら嫌だし」
「………」

男の体のことを何にも知らない塔矢は、オレが「来いよ」と寝室に引っ張っていくと大人しくついてきた。

「脱がすぞ」
「…う…ん」

ベッド上で塔矢の下半身を脱がしていく。

「んー…何か下だけだとみっともないから上も脱がしていい?」
「上…も?」
「別に寒くないだろ?」
「そりゃ寒くは…ないけど。でも…っ」
「いいからいいから♪」

頭を捻る塔矢を丸裸にして、しかも脚も広げさせた。
恥ずかしいのか、顔が真っ赤だ。

「オマエが恥ずかしがることないじゃん。オレの体だぜ?」
「そうだけど…」
「オマエに見られて恥ずかしいのはこっちだっての」
「うん…」
「あ〜何かフェアじゃねーよなぁ。オレも脱ごっかな」
「え?!ダメだ!」
「でもオレの体だけが裸なのは何かヤダ。オマエの体も裸になるべきだ」
「そんな…」

無茶苦茶な理由。
普通に考えたらこんな理屈で脱ぐのを許す女はまずいないだろう。
でも、今の塔矢は普通じゃない。
下半身が大きくなってるのがその証拠だ。

「何だよオマエ…興奮してんの?」
「違っ…」
「じゃあこれは何だよ?」

大きくなった下半身に触れた。
塔矢の細くて綺麗な指がオレのアレを握る。
もうそれだけで視覚的にヤバい。

「ちょっ、…進藤…っ」
「綺麗に洗えてるか確認してるだけだから気にするな」
「無…理…っ、…は…っ…」

どんどんスピードを増して激しく扱いてやった。
自分の体だから、どこをどうすればどのくらい気持ちよくなれるのかなんて熟知している。
そろそろイきそうだな〜ってとこで――手を離した。

「はぁ…進…ど…?」
「うん、綺麗に洗えてた。ありがとな」
「あ………うん」

達する直前でやめられた塔矢は、気持ち悪いのかムズムズし出していた。
もうここまで来たら、その興奮は出すまで収まらないよな。
自分で出せば?
見ててやるから。










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