●WAKE UP 4●







――男の人って意味が分からない――





もし寝てるうちに勝手に体を触られたら、僕なら絶対に怒るだろう。

許さないかもしれない。

たとえ相手が恋人であってもだ。


なのに、進藤は今朝の僕の非礼を許すどころか歓迎してきた。

気にしなくてもいい、と。

そう言われても………僕は気にする。

だから彼を一生起こすことにOKした。

結婚することで償いをするつもりだ―――






「塔矢ってさ、処女だろ?」

「今朝まではね。今はたぶんもう…処女じゃない」

「んー、でも今朝のぐらいじゃまだ膜破れてないと思うんだよなー。血も出てなかったし」

「ふぅん…?」

「ま、どっちでもいいか。どうせ今からするし、相手がオレってことには変わりねーし」

「…うん」



再び戻ってきた寝室。


ベッドに倒されて……キスされた――



「――…ん……、…ん…っ…」



初めてのキスに胸が高鳴って、緊張でドキドキして、でも恐怖でちょっと冷静に戻る自分がいた。

今朝挿れた時、痛くてあれ以上深く入らなかった…。

でも今から進藤とするセックスは、容赦なく突かれるんだろう。



……痛そう……




「…塔矢、意外と胸デカいな」

「そうかな…」


服を捲くられて、ブラもずらされて、両手で胸を揉まれていく。

乳首を吸い出したかと思うと何やら舌でコロコロ遊びだして、変な感触なのに次第に気持ちよくも感じてきて――


「進……ど…」

「塔矢…」

「……ぁっ」


彼の手が僕の下半身に伸びてきて、ズボン越しに擦られた。


「脱がすな…」


ズボンだけ脱がすのかと思いきや、一緒に下着も…上の服も脱がされて全裸にされる。

オレも脱ご、と彼も着ている服を全部脱いで……今朝見た彼のものを僕の視界にちらつかせてきた。


「ぬるぬるしてる…」

「あ……」


両足を広げられて、一番恥ずかしい場所を見られて…触られていく。


「指入んねーし…せま」

「あ…それ以上は無理…」

「大丈夫。慣れたら増やすから…」

「……ぁ…ん…」


もう彼のしていることを見る余裕もなくなって、ただ上を向いて声を出すことしか出来なくて――


感じる場所を意地悪く何度も弄られて――頭がおかしくなりそう



「オレのも…触ってよ」

「…うん…」


朝よりも大きくて固いような気がするソレをそっと握った。

よく分からないけど……優しく扱いてみる。



「……っ、あ…もう、やっぱりいいや…」

「え?」

「挿れていい?限界…」

「……うん」


脚を大きく広げられて、進藤がその間に入ってきた。

入口にピッタリとソレを合わせる――


「……ぁ……」


メリッ…という音が一番合うかのように、どんどん深く沈められていく――



「痛く…ね?」

「………っ」


痛さをただ我慢するしか出来なくて、早く終われと何度も思った。

やっぱり…全然違う。

今朝とは比べものにならない。


今……僕は処女を失ってるんだ――





「はー…入った」

「……ん」

「痛い…よな?すげぇきついし…」

「もう…無理 …抜いて」

「ん…ちょっと待って。あとちょっと我慢な…」

「………」


僕も涙目だけど、彼も涙目。

気持ち良すぎて我慢出来なくて息があがってるのか、ものすごく……色っぽい顔。


進藤のこんな顔…初めてみた。



「――…くっ…」

「…ぁ…」


痙攣し出した彼の先から、何かが溢れたのが分かった。

ゆっくり引き抜かれた後…生温かいものが垂れてくる。


「……ふぅ」

「ん…何か気持ち…悪い」

「あ…ごめんな。中で出したから…」

慌ててティッシュで拭いてくれた。


「すげぇ気持ちよかった」

チュッと額にキスされた。

「僕は……あんまり」

「はは、まぁ初めてだからな〜。心配するなって。これから何十回とするうちに、そのうち女の方が快楽が大きくなってくるから」

「な、何十回…?」

「当たり前だろー。オレら結婚するんだし、結婚したらしばらく寝かせるつもりないし」

「………」

「あー早く結婚したいなー。な、今日から一緒に住もうぜ」

「冗談。同棲はするつもりないよ。きちんと両方の親に承諾してもらって、籍を入れてからだ」

「はは、塔矢らし〜」

「………」


彼は僕のことが好きなのだろうか。

ただ何かと便利だから…結婚したいだけじゃないのかな。

でも…何度も僕に愛おしそうにキスしてくるところとか……ちょっと信じてもいいかな、と、思う。

信じるもなにも償いで結婚すると決意したのは僕自身だけど――



「オレにはオマエがついてなきゃだめなんだ…」

「ふぅん…」

「な、明日の朝はキスで起こして?」

「一応目覚ましはセットしてるんだろう?自力で起きてくれ。僕は最終手段」

「はは、ごもっとも」









―――こんな僕らの新婚生活がもうすぐ始まる―――













―END―















以上、起きなきゃ悪戯しちゃうぞ話でした〜。
何かもう…いっちゃってるカップルでごめんなさい…。
もうちょっと簡単な悪戯で書くつもりだったんですけどね…。
気づいたらアキラさんが勝手にヒカルの体使って好き勝手してました(笑)
でも楽しんでるヒカル。
これから毎日いちゃいちゃしてくださいってことで…(逃)





その後(おまけ)