●TIME LIMIT〜新婚編〜 14●
誓いの言葉の後、行われる指輪交換。
8月からずっとハメてる指輪なので今更な気もするけれど、大樹さ
私も彼の薬指にそっとハメてあげた。
教会挙式のメインイベントといえば、その後の誓いのキスだ。
家族全員が注目する中でするキスは恥ずかしいの他なくて、胸がド
ベールを上げてくれた大樹さんが、
「明菜ちゃん…」
と私を呼んだ。
珍しい「ちゃん」付けだ。
「お嫁さんになってくれてありがとう…」
「え?うん…」
彼が私の右手の小指を、自分の右手の小指と絡ませてくる。
まるで指切りげんまんをするみたいに――
(あれ…?何か昔、どこかで同じことをしたことあるような…)
そのまま顔を傾げ、彼から誓いのキスが落とされた。
もちろん一瞬だけ触れる優しい口付けだ。
「大樹さん…」
彼が嬉しそうに微笑んでくる。
惚れ惚れするくらい今日もカッコよくてイケメン過ぎる顔で。
私の大好きな顔で――
結婚証明書に署名した後、挙式は閉会となる。
今度は大樹さんと一緒に腕を組んで、私達はバージンロードを退出
皆から大きな拍手が鳴り響く。
緊張した式が無事終わり、ホッとしたのか自然と私も笑顔になって
「は〜終わっちゃったねぇ〜」
「そうだな」
結婚式が終わり、自宅に帰って来た私達。
緊張したけど、とっても思い出に残る式になった。
早速姉や義姉から今日の写真が次々送られてくる。
挙式後のフラワーシャワー。
披露宴代わりの食事会でのケーキ入刀とファーストバイト。
両親への贈り物と、感謝の手紙。
どれもこれも恥ずかしかったけど、振り返るといい思い出だ。
挙げてよかった…と心から思った。
「明菜、お風呂沸いたから先どうぞ」
「あ…うん。ありがとう」
――そういえば
どうして大樹さんは挙式中にあんなことをしたんだろう?
私のことを『明菜ちゃん』と呼んで。
『お嫁さんになってくれてありがとう』
だなんて……
それよりあの指切りげんまん……
何か大事なことを忘れてるようでモヤモヤする。
ピロン
バスルームに向かってる途中で、携帯の通知が鳴った。
「あれ?お兄ちゃんからだ…珍しい」
明人お兄ちゃんが珍しくメッセージアプリを送ってきた。
『ちょっと思い出したんだけど』
『大樹さんて昔会ったことあるよな?』
『棋院のクリスマスイベントで』
『オレらが小学生だった時』
―――え?
クリスマスイベント?
そんなもの行ったっけ?
『今日指切りしてる姿見て思い出した』と――
そういえば私もアレはちょっと引っかかってる。
昔どこかで同じことをしたような気がするのだ。
でも、お兄ちゃんがそう言うくらいだから、大樹さんとしたんだろ
「大樹さん…」
「なに?」
今日の片付けをしてくれている彼に、私は近付いて声をかけた。
「私…、小学生の時、大樹さんに会ったことあるのかな?」
「…あるよ」
「その時…指切りしたの?」
「うん」
「私よく覚えてないんだけど……何を約束したの?」
クスッと笑ってくれた大樹さんが、耳元で囁いてくる。
「大きくなったら、俺のお嫁さんになってあげるねって」
「へっ?!///」
ええええーーーー???!!!
(何言ってるの小学生の私ーーー!!)
「ありがとう…、約束守ってくれて」
彼が嬉しそうに私をぎゅっと抱き締めてくる。
「うん…、でもゴメンね。私、すっかり忘れてる…」
「いいよ。俺だってつい最近まで忘れてたしな…。ただ、初夜の
「え?うん…」
「もしかしたらその糸は、あの指切りをした瞬間に結ばれたのかな
「あ…、確かにそうかも…。うん、絶対そう」
「だよな」
結婚式も終わって、私達はまた今日から夫婦として歩み出していく
もう一度リビングで誓いのキスをした私達の小指は、あの時みたい
大好きだよ大樹さん――
一生一緒にいようね――