TIME LIMIT〜バイト編〜 おまけ〜須本視点〜





「にゃー美味しいよ〜〜」



明菜がハタチを迎えて以来、夕食の席でちょこちょこ一緒にアルコールを飲むようになった俺ら。

ようやく解禁になったお酒が余程嬉しいのか、明菜は飲むペースがかなり早い。

でもまだ体がついていけてないのか、毎回直ぐに酔っ払ってしまっていた。


「大樹さん!私、知ってるんだからね?!」

「何を?」


酔うといつも絡み酒になる明菜。

そんな奥様もすごく可愛くて、もっと絡んでほしくなる。


「この前告られたんでしょ?同僚のナースに!」

「え?何で知って…」

「私は何でも知ってるんです〜。結婚してるくせに告られるなんて、隙があるんじゃないですかー?須本センセェは〜」

「でもアレは向こうも本気じゃなくて。退職する前に記念に告白しておこう的なやつだったから…」


確かに1週間くらい前、俺は結婚して以来初めての告白を受けた。

既婚者に告ってくる奴がいるのかと驚いたものだ。

もちろん即お断りした。

そしたら向こうも

「私、今日でこの病院辞めるんです。最後に記念に伝えてみたかっただけです」

と冗談にして去って行ったのだった。


「そんなわけじゃん!本気に決まってんじゃん!そのナースね、大樹さんのことずっと好きだったんだよ?!」

「…え?」

「でも大樹さんが結婚しちゃったから、ずっと伝える機会がなくて。幸せそうな大樹さんをこれ以上見るのが辛くて、退職を決めたんだよ?」

「…何でそんなこと明菜が知ってるの?」

「そのナースの妹が私のクラスメートだから」

「…そうなんだ」

「あーあ、モテる旦那さま持つとやんなっちゃう。きっとこれからもこういうこと…、いっぱい聞くことになるんだろうな…」

「…ごめん」

「血迷って浮気したら許さないから」


明菜がとんでもないことを言いながら、ブスッと俺を睨んでくる。

ヤキモチを焼いてくれてる奥様はなんて可愛いんだろう。


「大丈夫だよ。浮気なんてする余裕ないくらい、明菜と出来てるから

「じゃあもし私が妊娠でもして、出来なくなったら浮気するってこと?」

「まさか。一生明菜一筋だよ」

「…ならいいケド」


納得してくれた彼女の隣に移動して、俺は直ぐ様この可愛くてたまらない奥様に口付けする。


「――…ん……」


お互い飲んでるから、今日のキスはお酒の味だ。

しばらく舌で口内を弄くり回した後、口を離すと、

「ん…、大樹さん…、シよ?」

と明菜が熱った目で、上目遣いに誘ってきた。

もちろん理性なんか一気に飛んで、彼女を寝室に引っ張っていった


「大樹さん…、大好き…」

ベッドに一緒に横たわった後、明菜が俺の首の後ろに手を回して抱きついてくる。


「早く大樹さんの赤ちゃんが欲しいよぉ…」

「明菜…」


この前もそんなことを言っていた彼女。

あの時は「あと4年くらい我慢する」と言っていたけど、きっと本心では今すぐ欲しいんだろう。

お酒で本心が出てしまってるんだろう。


そういう俺も欲しい。

もうめちゃくちゃ欲しい。

仕事柄、毎日のように新生児の診察をしてる俺。

もし明菜との子供が生まれたら…と最近毎日妄想しまくってしまってる俺がいた。


(二人目が出来た一ノ瀬が本気で羨ましい…)


羨まし過ぎる。

俺なんて明菜と一度すら生でしたこともないのに……



「――…ぁっ、…ぁん…っ、ぁ…っ」


奥様の体を触りまくりながら、

(どうしようかな…)

と不謹慎にも考えてしまってる俺がいた。


明菜の生理が終わったのは、だいたい2週間前だ。

ということは今は排卵日は過ぎてるはず。

安全日の可能性は高い。


(酔いに任せてそのまま挿れちゃおうかな…)

(いやいや、さすがにマズいか?100%安全な日なんて存在しないしな…)

(でも俺は別にデキてもいいし…)

(いやいや、絶対明菜は困るだろう。今のクラスメートと卒業したいって言ってたしな…)


愛撫しながら脳内でひたすら葛藤すること10分。

「明菜…、今日どうしようか?」

と妻に委ねることにした俺がいた。


「ん…何が…?」

「付けた方がいい?」

「…うん」

「…だよな」


しぶしぶサイドデスクの引き出しを開けて、ゴムを取り出した。

体を彼女から一旦離れて付けていると、

「大樹さん…、付けたくなかったの?」

と聞いてきた。


「大丈夫だよ…、ちゃんと付けるから。デキたら明菜…、困るもんな…」

「そうじゃなくて、大樹さんの意見を聞いてるの」

「……そんなの、聞くまでもないだろ…」


付けたい男なんていない。

でも皆、相手を思いやるからこそ、相手が大切だからこそ、ちゃんとしてるんだ。


「そうだったんだ…、ゴメンね…我慢させちゃって」

「大丈夫だよ。前にも言ったけど、俺は楽しみは後に取っておく派だから…」


あと4年。

たったの4年だ。


(長すぎるなぁ…)


明菜の中に挿入して、突き上げ始めた。


「ぁっ、ぁ…んっ、ぁっ…は…」


俺の腕の中で、目を閉じて快楽に身を任せながら喘ぐ妻の姿は、めちゃくちゃ色っぽくて可愛い。

もう毎日のようにシてる俺らだけど、全然全く飽きない。

それどころか日に日に彼女への愛情が増してきていて。

それに伴って欲情する回数も増えて来ている俺がいた。


「明菜…、好きだ…」

「ん…私も大好き…、大樹さん…」


潤んだ瞳で告白されてしまって、もう我慢出来なくなって一気にクライマックスに入る。


「ぁっ…、あぁ…っ」


彼女の中が締まった後、俺も直ぐ様溢れさせた。


「はぁ…は……、気持ちいいねぇ…大樹さん」

「ん…そうだな」

「私、もう大樹さんがいない生活なんて考えられないかも…」

「俺もだよ…」


明菜がいない人生なんてもう考えられない。

彼女抜きの生活なんてもう想像もつかない。


「ん…、眠くなってきちゃった…」

「いいよ。お休み…」

「うん…、おやすみなさい…」


まだ繋がってる状態で眠りに落ちる奥様。

俺の腕の中で、安心しきったように寝息を立てていた。

俺も今日はもうこのまま寝ようと思う。


せめて夢の中で、明菜との子供に会えたらいいなぁなんて、密かに思いながら――

 

 

 

 

 

 

 


END

 

 

おまけ翌朝

 


以上、酔っぱらい明菜と須本君のお話でした〜。
この二人、夕飯でお酒を飲んだ時は毎回エッチになだれ込んでると思います(笑)
明菜に絡まれて、内心ウキウキな須本君です。

須本先生に密かに想いを寄せていた病院のスタッフは大勢いたと思います。(実際に告白したのは氷山の一角かと…)
恋人が出来てからわずか半年というスピード結婚なので、感情が追い付かない女性も大勢いたのではないかと。

幸せそうな須本先生をこれ以上見ていられなくて、退職を決める人も多いんじゃないかな〜と思いますね。

お互い子供が欲しいと思ってるので、ギリギリな明菜と須本君ですね〜。
もしかしたら須本君は明菜に看護学科を勧めたことを、ちょっぴり後悔してるかもしれませんねw
明菜ちゃんが看護学科に来てくれたらしょっちゅう会える〜と目論んでたわけですが、まさかこんなに早く結婚するとは須本君自身も思ってなかったのかも。
(医療事務の専門学校とか勧めておけばよかった…)と思ってたりしてね(笑)