●SAVING TABOO 7●
診断の結果を聞いた僕は…病院でしばらく固まってしまった。
ショックで動けなかった。
何で…
何で頼にもよって…一番最悪なケースなんだろう…。
先生が提案してくれた方法は2つ。
わずか1%にかけるか……
他の男性から……提供してもらうか――
『オレとすれば…妊娠するかもよ?』
進藤のこの言葉がすぐに頭を過ぎった。
キミとすれば……――
―――だけど
これは立派な犯罪だ。
夫への……詐欺罪?
バレたら…終わり。
でも僕は子供を諦めきれない。
でも夫も両親も喜ばしてあげたい。
なら………この方法しかないじゃないか。
普通なら、見知らぬ人の精子で人工授精するって?
嫌だよ。
そんな名前も知らない人の子供なんて産みたくない。
産むなら…進藤の子供の方がいい。
ごめんね…あかりさん。
今だけだから。
今だけ…キミの夫を貸してね?
すぐに返すから―――
「じゃあ…今からするか?」
「ああ…。夫が帰るまでに僕も帰っておきたいから急ごう…」
この日の為に予約したダブルルーム。
大きなベッドを改めて見ると――ドキッとする。
もちろん夫以外の人とするのは初めて。
緊張で突っ立ってしまった僕を―――進藤が後ろから抱きしめてきた――
「…塔矢…―」
髪にキスされて…顔を肩に埋めてくる―。
「塔矢…緊張してる?」
「かなり…」
「オレも。オマエを抱けるなんて夢みてぇ…」
ワンピースのホックに手をかけた進藤は、外してゆっくりと……チャックを下ろしてきた。
ぱさっとワンピースが床に落ちると、進藤は僕の体を自分の方へと向けた―。
「キス…してもいい?」
「そ…そんなのいいからっ、早くやってしまおうっ」
「ちょっとぐらい恋人気分味あわせてくれたっていいじゃん」
「だ…誰が恋人だっ」
「じゃあ愛人」
じっと見つめられて…僕の方はますます固まってしまう。
ゆっくりと彼の顔が近付いてきて――唇が重なった――
「―…ん…っ…」
キス自体も夫以外の人とするのは初めて。
優しく何度も啄んできて…甘くて深くて、長いキスをされた――
「――…ぁ…はぁ…は…ぁ…」
「…塔矢…好きだよ」
「あかりさんに失礼だ…」
「だってホントのことだもん。アイツより…オマエが好き」
「……」
下着の隙間からスルッと手が滑り込んできて――直に体を触られながら…脱がされていく――
「……ぁ……」
あっという間に素っ裸にされ、進藤は僕の体をじっと見つめてきた―。
「塔矢…きれい」
「キミも脱いで…?」
「ん…」
進藤の方も服も下着も脱ぎ捨て――僕らはお互い生まれたままの姿になった。
興奮して僕の乳首は固くなり…下も少し濡れてる気がする。
進藤のアレもすごく大きくなって…苦しそうなぐらい張り詰めてる。
「あかりさんと…してないの?」
「んー…たぶん二週間はご無沙汰な気がする…かな?」
「そうなんだ…?」
進藤の口が耳元に近付いてきた――
「…だからいっぱい溜まってるぜ?全部オマエん中に出してやるからな…」
「うん…」
準備は万端。
妊娠…出来ますように―――
NEXT