●SAVING TABOO 24●
……こんなにも堂々と浮気する男が一体どこにいるんだろ……
妻の留守中に勝手に家に泊まらせて。
しかも子供達が寝てる横でコトに及ぶなんて――
「――…っ…だ…め…―」
最後の理性を振り絞って、必死に口だけで抵抗する塔矢。
何が駄目なんだよ。
今更じゃん?
一度浮気したら二度しようが三度しようが同じ。
一人産んだら二人産もうが三人産もうが一緒だって。
大事な息子をガッカリさせるよりかは、こっちの方がオマエにとっても周りにとってもいいんじゃねぇ?
――と自分に言い聞かせて塔矢を抱くオレ。
ほんと最低だよな…。
人としてどうかと思う。
思うけど……やめれない。
あかりにもコイツの夫にも悪いと思うけど……もう引き換えせない。
「―……ぁ……」
ずっとパジャマの上から触ってたけど、そろそろオレの方も我慢の限界。
隙間から直に下半身に触れてみた――
「――………ん…」
濡れまくってて既に準備万端…かな?
彼女の脚を少し広げて――自分のものを入口に押し当てた――
「塔矢…嫌か?」
虚ろな目で涙を流してる塔矢。
「嫌…だよ。でも…嫌じゃない…」
「そっか…オレもだ」
素早く終わらせる為に一気に奥まで押し入れて――音が出ない程度に激しく掻き回した。
「――……んっ…ん――」
唇を合わせて声を封じて――でも舌を絡めながら深いキスをして――
「―……っ…」
すぐに絶頂に達したオレは6年ぶりに再び彼女の中へと注ぎ込んだ――
「――…ぁ…は…ぁ…」
もっと余韻に浸りたい。
事後行為もいっぱいしたいけど―――これでおしまい。
急いで引き抜いて、パジャマを着なおしたオレは再び元の布団に戻る。
相変わらずスヤスヤと眠っている子供達を見て、安堵の溜め息が出た。
「塔矢……ごめん」
「………」
「お休み…」
「…お休み」
――翌朝
目が覚めると、横に寝ていたはずの子供達の姿も塔矢の姿もなかった。
代わりにダイニングから何やら賑やかな声が聞こえてくる――
「あ!パパだぁ〜」
「…はよー」
キッチンで朝食を作ってるのが塔矢と長女。
お皿を配膳する長男。
楽しみそうに出来上がりを座って待つ次女と洋人。
オレも大人しく座って待つことにした。
「勝手に台所借りちゃった」
「ん…いいよ」
「コーヒーでいい?」
「うん…サンキュ」
塔矢が当たり前のように朝食を作って…オレのカップに注いでくれる。
いつもはあかりがしてくれることが今日は塔矢。
もし塔矢と結婚して家庭を築いてたら…きっと毎日こんな感じだったんだろうと思う。
何だかすげぇ嬉しい…。
これが一生続けばいいのに―――
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