●STAY NIGHT 6●
「やっ…痛…っ!」
塔矢の体を触り始めて数十分。
ついに中に挿れてみると、直ぐさま彼女の口から悲鳴があがった―。
その瞬間に一気に酔いが醒めた気がした。
結構慣らしたと思ったのに何で?!
「…ぅ…っ―」
塔矢の目からは涙が溢れ出し、繋がってるそこからは血が滲んできた。
「あ…ごめ…っ!すぐに抜くから…っ」
「待…っ」
オレの腕を掴んで、嫌だと首を横に振ってきた。
「つ…続けて…」
「でもオマエ…」
「いいから…っ」
「……」
でも…そう言ってくれたのは正直有り難い…。
オレだってもうストップが利く状態じゃない。
血に少し怯えながらも、更に奥に押し入れた―。
「やぁ…っ…―」
塔矢が腕を伸ばしてオレにすがりついてくる。
「痛い…?」
「へ…平…気…」
だけど全然平気そうには見えなくて、滴るほど涙が溢れてる。
セックスなんて初めてだから…普通というものがよく分からない。
本当にこんなに涙が出るほど痛いものなのか?!
この血の量だって半端じゃない。
いくら処女だからってこれはありえねーって。
何が悪かったんだろ…。
どこか間違えた…?
何かもう…自分の下手さ加減に泣けてくる…。
「進…藤…―」
それでも塔矢は荒い呼吸をしながら、嬉しそうにオレに抱き付いてくれた。
「全部…入った…?」
「あ…、うん…」
「そう…」
こいつがこんなに儚く感じたのは始めてだ…。
少しでも強引にしたら…今にも壊しちまいそう。
女って皆こうなのか…?
「好きだよ…進…藤…―」
「塔矢…」
せめてもの償いにオレも抱き締め返す。
ごめん…。
ごめんな…。
痛い思いさせて…―
そのまましばらく抱き締めあって…お互い気持ちを落ち着かせた。
繋がってる所がすげー熱くて気持ちいい…。
でも…このままじゃイケそうにない…。
動きたいけど…これ以上乱暴には出来ねぇよな…?
どうしよう…。
「ぁ…塔矢…」
「…ん…」
目を合わすと、微笑まれて…音をたてたキスをされた―。
「進藤…無理しないで…」
「え…?」
「キミがしたいようにしてくれて構わないから…」
「……うん。じゃあちょっとだけ…」
遠慮気味に少し引き戻して…再び奥へと押し込んだ―。
「あぁ…っ―」
あんまり負担にならないよう傷つけないように、慎重に出し入れを繰り返す―。
「やっ、あっ、…ん…―」
「塔矢…っ」
まるでトロけるように交じり合いながら徐々に快感を高めていく―。
「塔…矢…イキそ…」
「ん…僕も…―」
最後はもう気遣う余裕もなくて、お互い上り詰めるまで激しく突き上げた―。
「あぁ…っ―」
「…っ…く…―」
同時に達したオレらの荒れた息がお互いの肌に触れる―。
「…は…ぁ…塔…矢…」
「ん…、進…藤…―」
目を合わせたオレらは再び唇を合わせた―。
これが…セックスなんだ。
よく分かんねぇけど…確かに一人でするよりかはすげー気持ちいいし…達成感もある。
何か異様に嬉しいし…。
童貞を捨てれたからかな?
塔矢を抱けたからか…?
でも……あんまり上手くは出来なかった。
失敗とまではいかないけど……確かにこれが大事な彼女とじゃなくて良かったと本気で思う。
でも事後の塔矢の顔はすごく嬉しそうに見えて……そんなに悪くなかったのかな?とも思う。
総評としては……50点ぐらいか?
いや60?
せめて80ぐらいにはなりたいぜ…。
はぁ…。
NEXT