●STAY NIGHT 5●
唇を重ねたまま、進藤が僕に跨がってきた―。
お酒のせいかな?
意識が朦朧としてて…何だか体がフワフワ宙に浮いてる感じがする。
夢の中のような気もするけど……この唇の温かさは夢じゃない。
僕…本当に進藤とキスしてるんだ―。
「…ん…っん…―」
何度も唇をついばんできて、角度を変えながら感じを掴み取ってくる。
「…ん…っ?」
何かが口の中に入ってきた。
何だろうって深く考えるまでもないけど。
舌…だよね?
彼の舌が僕の口内を探ってる。
気持ち悪いような…こそばゆいような…。
こういうのを深い…ディープ・キスって言うんだよね?
洋画で何度か見たことがある。
確か僕の方も…この舌に触れなくちゃならないんだ。
そうっと触れると、まるで吸われるように舌を絡められた―。
「んー…っ」
そういうば…呼吸ってどうすればいいんだ?
舌が気になって息どころじゃないんだけど―。
…いけない…
酸素不足で意識がますます朦朧としてきた…――
「と、塔矢?!」
僕の異変に気付いた進藤が唇を離してくれて、僕の意識をハッキリさせようと体を揺すってきた。
「大丈夫か?!」
「う、うん…。ごめん…」
ホッ…と安堵の溜め息を吐いている。
「…続きしてもいい?」
「うん…―」
僕はギュッと進藤の背中に手を回し、彼は僕の首筋に唇を押しつけた―。
同時にパジャマのボタンも外されていく…―。
何でだろう…。
裸にされてるのに全然恥ずかしくない…。
むしろもっと直に触れ合いたい…―
「…進藤も脱いで…?」
「ん…」
僕がお願いすると、彼はすぐにパジャマ代わりのTシャツとジャージを脱ぎ捨ててくれた。
下着だけになった僕らは、肌の温かさを追い求めるように抱き付き合う―。
「塔矢…すげぇ温かい…」
「キミも…」
お互いの心臓がすごくドキドキしてるのが分かる…。
それぐらい僕らは今近くにいるんだ―。
「…ぁ…―」
彼の手が胸に触れてきた。
揉まれて…先も摘まれて弄られる。
男の人の性器と同じように堅くなって…形を変えた乳首を舌でも転がされて…吸われてく―。
「…ん……―」
下着の上から進藤が下半身にも触れてきた。
そのうち脱がされて…直に触れてくる―。
「すげぇヌルヌルしてる…」
「やっ…ぁ…」
その溢れ出す秘部を指で探られて……終いには中に入れられてしまった。
初めての奇妙な感触につい眉間にシワが寄る。
でもそれが彼の指だと思うと…我慢出来る―。
それに慣れてきたら…少し気持ちいい気がするし…。
お酒が入ってるせいかな…?
もうどうにでもなれって感じ…。
今から起こることだって別に恐くない―。
「挿れてもいい…?」
進藤が緊張の面持ちで聞いてくる。
「…うん」
了解すると、僕から一度体を離し…何やらゴソゴソしだした。
たぶん…避妊のやつを付けてくれてるんだと思うんだけど―。
「キミって…ソレいつも持ち歩いてるのか?」
「え?あー…ううん。そういうわけでは…」
「…でも今日は持って来たんだ?」
「…うん」
「僕とする為に…?」
進藤の顔がカッと赤くなった。
「いや…その…、チャンスがあれば…って思って…」
「ふーん…」
「だってさ、一応女と二人きりになる訳だから…どんな展開になるか分かんねぇじゃん?もしもってこともあるし…。でもなかったら…チャンスを逃すことになるし…」
「じゃあこの前泊まりに来た時も持ってたのか?」
「…ううん。今日が初めて…」
「昨日の…休憩室での会話が原因?」
「…うん。ごめん…」
彼の正直さに思わずクスッと笑ってしまった。
「別に謝らなくてもいいよ…。キミとだったら…嫌じゃないし」
「ありがと、塔矢…」
そう言いながら再び近付いて来た進藤は、僕の膝を掴んで左右に大きく広げた。
お互いゴクリと息を飲む―。
「いくぜ…?」
「う、うん」
その場所に押しつけられ、ゆっくり中へ入れてきた―。
「やっ…、痛…っ!」
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