●REVENGE おまけ7@●
ずっと興味があった。
だから京田さんが一日フリーの日を狙うことにした。
「おっはよ〜!京田さん♪」
「おはよう彩ちゃん」
とある土曜日。
私はいつものように朝9時に京田さんの部屋にやって来た。
彼も決まっていつも9時には碁盤の前かパソコンの前に座っているからだ。
私もまずは一時間くらい学校の宿題や勉強をして。
そしてそのあと「「お願いします」」と一局対局するのがいつの間にかの私達の日課だ。
打ち終わって検討も少ししたらもうお昼ご飯の時間。
京田さんが作ってくれている間、いつもはテレビを観たりマンガを読んでる私だけど。
今日はトイレに行くフリをしてこっそり彼の寝室に忍び込んだ。
例のものを少しだけ拝借する為だ。
そして何気ない顔でダイニングに戻り、出来上がったお昼ご飯を
「いただきまーす!」
と一緒に食べ始めた。
(今日はチャーハンだった。超美味しい♪)
そしてドキドキしながら彼に告げたのだった――
「あ、京田さん。私昼から行きたい所があるんだけど、付き合ってくれる?」
「いいよ。どこ?」
「えへへ〜内緒〜。着いてからのお楽しみ♪」
「また何かのコラボカフェ?」
「もっといい所だよ♪」
「ふーん?」
お昼ご飯を食べ終えた私達は早速出かけることにした。
京田さんが逃げないようしっかり腕を組んで、目的の場所に向かった。
京田さんちからメトロで数駅。
駅から徒歩数分の場所にあるそこに――
「……彩ちゃん。ここって…」
京田さんが固まる。
「えへへ〜、私一回来てみたかったの!ラブホvv」
そう――着いたそこはまさしく恋人達が愛し合う為だけに利用するラブホテルだ。
突っ立ったままの彼を引っ張って中に入って行った。
「ねぇ京田さん、どの部屋にする?」
「ど、どれでも…」
「迷うねぇ…」
パネルの前で私が悩むこと数分。
次のお客さんが来てしまい、京田さんが
「彩ちゃん、もう本当にどれでもいいから早く…っ」
と勝手に適当に選んでしまって、エレベーターに引っ張って行かれた。
「……京田さん、怒ってる?」
「…怒ってないけど、事前に教えてほしかったかな。……何も用意して来てないし」
ここまで来て無かったらどうしよう…と。
「あ、ゴム?大丈夫だよ、私持って来たから」
「え?!」
「さっき京田さんがお昼ご飯作ってくれてる時に、寝室に忍び込んで勝手に拝借しちゃった♪」
「あ……そう」
「でも普通は部屋にも置いてあるんでしょ?どっち使う?」
「……どっちでも」
「その前に何時間使う?3時間で足りるかな?それともフリータイム?」
「いや、もう……彩ちゃんに任せるよ」
「そう?でも今日は私が無理やり連れて来たから、私が支払うからね」
「……いや、俺が払うよ。というか払わさせて」
「そう?」
そうこう話してるうちに部屋に到着し、私はドキドキしながらドアを開けた。
カチャ…
「へぇ〜」
中は想像してたより遥かにモダンで綺麗だった。
色合いがバリ系?アジアン?
照明もオシャレで、ベッドも普通のダブルベッドだ。
昔テレビで見たコテコテのピンクなラブホとは大違いで、残念なようなホッとしたような……
京田さんは明らかにホッとしていた。
「ね、ラブホのテレビってAV映るって本当かな?」
「え……彩ちゃん観たいの?」
「そりゃ観たいよ!せっかくの機会だもん」
「あ……そう」
テレビを早速点けてみた。
もちろん普通の地上波のチャンネルもあるし、映画も豊富で有名どころが揃っていた。
そしてもちろん――
ピッとそのボタンを押すと、いきなり女の人の裸がアップで映し出されてビックリする。
途中からだから流れがよく分からないけど、とりあえず行為の真っ最中で、体を舐められている最中だと悟る。
ベッドに座ったまましばらく真剣に見入っていると、
「彩ちゃん……」
と京田さんが後ろから抱き締めて来た。
チュッと首筋にキスされる。
「京田さん…?」
「いや、だって……AVとか観てたら普通にしたくなるし…」
「…うん、そだね。私も何かムズムズしてきた…」
そう言うと直ぐさま口にキスされて――そのまま押し倒された――
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