●RAIBARU●
「こらっ!しっかり歩けっ!」
「うー…」
久々にベロンベロンに酔った進藤を、僕は何とか彼のマンションにまで連れて帰ってきた。
ポケットに入ってた鍵を拝借して中に入り、重たい大の男をベッドに寝かせた。
「うー…悔しいよぅ…」
「はいはい、もう分かったから」
「あと一勝だったのに…」
「そうだね、惜しいね」
「うぅ…」
今日――進藤は本因坊の挑戦者決定戦に敗れた。
相手は緒方先生だった。
終わった後
「今市ヶ谷駅にいるから来い」
と呼び出された僕は、彼のやけ酒に付き合わされるはめになった。
ハイペースで飲んで飲んでひたすら愚痴って愚痴って…。
彼の悔しい気持ちは嫌ってほど分かる。
だから、今日ぐらいは聞いてあげようとライバルの僕はそう思った。
「塔矢ぁ〜…水」
「はいはい」
冷蔵庫に入っていたミネラルウォーターをコップに注いで持っていった。
「はい、お水」
「……ありがと」
「どういたしまして」
ゴクゴクと飲み干して、空になったコップを返された。
「塔矢…」
「なに?」
「エッチ……したい」
「……え?」
手を離さないとばかりに握られる。
「したい…塔矢」
「……分かったよ」
はぁ…と溜め息を吐いて、僕は服を脱ぎだした。
その様子をじっと見つめてくる進藤。
下着だけになった僕は、今度は彼の服も脱がし始めた。
「ごめん…塔矢」
「…いいよ。人肌が恋しいんだろう?それよりゴム、どこ?」
「きれてる…」
「もう…」
危険日じゃないからいいか…と諦めて僕は彼にそのまま覆いかぶさった。
僕の方からキスもして…彼は下から胸を揉んだり、ソコを触ってきたり。
「――……ぁ……」
準備万端になったところで態勢を入れ換え、僕が下になった。
「塔矢……」
「んっ…――ぁ…ん…」
激しく突いてくる進藤。
彼の動きにただ喘ぐ僕。
「……んっ――」
「…あぁ…――」
ほぼ同時に達した僕らは少し余韻に浸った後――体を離した。
「シャワー…借りるから」
「うん…オレもう寝るな」
「うん。おやすみ」
シャワーを浴びて汗を流して……彼と僕の愛液で気持ち悪い下半身も念入りに洗い流した。
服を取りに進藤の部屋にまで帰ってくると、ようやく落ち着いた彼が気持ちよさそうに眠っていた。
物音を立てないように着替えて、僕は彼のマンションを後にした―――
―END―
以上、ちょっと大人な二人のお話でした〜。
こんなヒカアキ、どうでしょう?
同じ棋士だからこそ、ライバルだからこそ、分かりあってる二人。
相手が辛い時は助けてあげたり…。
今日みたいにただ愚痴を聞く飲みに付き合ったりするのも当たり前で。
体の関係を持つのもたぶん初めてじゃないな〜なんて。
ヒカルなんてもろ彼女とかいそうですが……いいんですかねぇ?(いいんです、ヒカアキだから)
ちなみにヒカル視点の酔っ払いアキラバージョンもあります。
続きです。
興味ある方はどうぞ〜。
(年齢制限18でもいいかもしれない内容なのでご注意…)
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RAIBARU U