●7 DAYS LOVERS 7●


お風呂から上がると、進藤は僕の布団でごろごろ雑誌を読んでいた。

「お、出た?」

「うん…」

「やっぱ風呂ん中でヤるのは難しいな」

「そ、そうだね…」

先ほどの行為を思い出して、顔が赤くなる。

「風呂ん中ってシチュエーションは最高だったんだけどなぁ…」

明日からはやめておこう、と一人で頷いていた。

入口のあたりで突っ立っていると手招きされて、近寄ってみたら―…抱き締められた。

「いい匂い…」

「そうかな…」

同じシャンプーを使ったんだから、進藤も同じ香りのような気がするけど…。

「オレ…お前のこと本当に好き…」

「うん…?」

一層キツく抱き締められる。

「もう絶対誰にも渡さねぇ…」


進藤…?


そのまま布団に押しつけられて、深い口付けが落とされた。

優しくついばむ感触に、胸が締め付けられる。

進藤にキスされるたびに、鼓動が早くなって…おかしな感じになる―。

もう他のことなどどうでもいいような…不思議な感じだ…。

温かい体温と、ほどよい重みがとても心地いい…。

「…んっ―」

更に深く押しつけられた唇の間から舌が入ってきて、口の中を優しく舐められる。

その気持ちの良さで気が遠くなりそうだ…。

「…は…ぁ…」

熱い液体がお互い口元を伝った。

体にまたがったままで進藤がシャツを脱ぎ捨てて、僕のパジャマのボタンにも手をかける。

口にはもう一度キスをされて…肌は直接指で触られていった―。

「…ん…っ」

進藤の手が脇腹から這い上がって、胸を愛撫してくる―。

首をすくめると、更に指が上がってきて…その首のあたりをなぞられる。

それに合わせて、唇も首筋に押しつけてきた。

「―っ…」

首にちょっとした痛みが走り、思わず手で抑えた。

「え?何…?」

目を見開いて不穏な顔をした僕に、進藤がにっこりと笑みを返してくる。

「ちょっとキスマーク付けただけ…」

「え…?」


キスマーク…?


「―んっ…」

驚いている暇もなく、濡れた熱い感触が胸の上に落ちてきた…。

先を歯で緩く噛まれて、舌先で弄ばれ―身動きが出来なくなる…。

腰のあたりを擦っていた手が…そのまま――脚の間に伸ばされた。

「…んっ、…あ…」

指で擦り上げられる感触に耐えられず、声が漏れる―。

急いで口を押さえたけど、恥ずかしさと…強い快感で、どうしても甘い喘ぎ声が止まらない。

「あ…っ…ん…」

進藤が一度起き上がって、左右の脚を掴み、大きく両側に分けた。

「…え…?」

指よりももっと熱くて濡れた感触に包まれる。

「―…やっ…」

舌が下半身に触れ、更に煽られて…頭が真っ白になる。

濡れた音が脚の間から断続的に聞こえてきて、呼吸と共に速まった。

そして―指が…脚の間の、もっと奥に触れてきた。

「…あっ…」

指が入口のあたりを掻き回して…ゆっくりと差し込んでくる。

内部を擦られて…不安で堪らないのに、気持ち良さが混じって―。

更に奥へと深く動かされて…背筋が震えた。

口を放すと同時に、指も中からゆっくり引き抜かれる。

「―は…ぁ…」

解放感から思わずため息が出てしまった。

「大丈夫か…?」

進藤も荒い呼吸をしながら聞いてくる。

「うん…、平気…」

「挿れても…いい?」

その言葉にドキッとして息を飲んだ。

「…う、ん…」

そう返事をすると、すぐに抱き寄せられ、また指が入りこんできた。

強張った体を緩ませるために、前も一緒に刺激してくる。

「…あっ…」

何度も指で擦られて…刺激されて…、ぐったりしてきた所で、進藤が両膝を掴んで開き、体を割って入れてきた。

「ゆっくり…入れるから…」

「うん…」

軽くキスをされて、僕の方も進藤の首に抱き付く。

固いものが濡れたその周囲を突いてきて…、内部へゆっくり挿入される―。

「―っ…うっ…」

熱の塊が奥に分け入ってきて…中を擦られていった―。

やっぱり痛い…―。

少しして痛みが弛んだかと思うと―また静かに突き上げられる。

「…っ…」

その行為を繰り替えしているうちに…全部入ったらしく、ほっとしたように進藤がまたキスをしてきた…。

「塔矢…好きだ…」

重く体に入り込んでくる圧迫感で意識が遠のきそうだったけど、そう言われて…胸が熱くなった―。

いつの間にか小さく揺らされていて…受け入れている部分も熱になじんできたのか、痛みがなくなっている―。

「…はぁ…」

少し安心して強張りを解くと、徐々に強く揺すり上げてきた―。

「あっ…あ―…」

突き上げられて、何度も布団に頭をこすられていくうちに快感が高められていく―。

「…は…あぁ…」

あっという間に…進藤との体の間で―達してしまった。

体がすごく熱い…。

その後は進藤が動かすままに受け入れて、しがみついていた。

「―とう…や…」

進藤が大きく息をはいて強く抱き締めてくる。

もう痺れて感覚が分からないそこに、熱が広がって…ゆっくり引き抜かれていった―。



「塔矢…大丈夫か…?」

「た…ぶん…」

お互いに荒れた息で、唇を何度も押しつけあって―、徐々に息を整えていく。

肩にもキスをされて―、そのままどんどん唇が後ろに回り、俯せに返された。

熱い唇が背中に落とされ、舐められる。

「…あ…」

背筋を伝って、口付けが下に降りてきて…もう感覚が分からなくなってるそこを舐められた。

「…やっ、あ、あっ…」

布団に顔を埋めて、必死に声を殺そうとするけれど、気持ち良さと熱でわけがわからない。

「塔矢…もう一回…いい?」



え…?


返事をする間もなく、腰が高く持ち上げられる。

「やっ…」

ゆっくりと先を押し当てられて、そのまま腰が引き下がる。

「ん…っ…」

こんな格好で嫌だ…と思ったけど、声に…ならない…。

脚を開かされて、抱き締められて、背後から…内側を押し上げられる―。

「―く…っ…」

頭の中がぼやけて、力が抜け…体を支えられずに布団に突っ伏した。

後ろから揺すり上げられて、下肢全部がものすごく熱い…。

何をされてるのかもう分からなくなって…ただされるがままの状態で意識だけはかろうじて持ち堪えた。

「んっ―…」

抱かれながら、胸と前の熱い部分を触られる―。

「―とう…や…っ」

内側から、熱がはじけた。

背中からきつく抱き締めたまま、進藤が熱い息を吐き出した。

繋がっていたそこから引き抜かれて、体中の力が抜けた。

「塔矢…」

僕の顔を見ようと、横から覗きこんでくる。

見ないでほしい…と思ったけど、抵抗する力はもう残っていなかった。

髪に耳にキスをされて…体を仰向けに戻される―。

「今、何時…?」

「ん?2時前…」

かろうじて聞いた質問に、優しく口付けをしながら進藤が答えた。

2時…か…。

もう何も考えられないまま…ゆっくり目を閉じて、眠りついた―。



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