●7 DAYS LOVERS 14●
「塔矢…」
部屋に入ってすぐに進藤は僕を抱き締めてきて――明かりを豆電球に変えた。
電気を暗くしてくれるのは助かる。
正直やっぱり恥ずかしいし…。
昨日はずっと点けっ放しで…かなり嫌だった…。
…と思う。
あれ?
あまり思いだせないな。
それよりも進藤が怖くて…それどころではなかったんだろうか。
今日の進藤はとても優しく僕に触れてくる。
それだけですごく満たされる――。
「―好きだ…」
ぎゅっと腕に包まれて…耳元で囁かれた声に、体が熱くて溶け出しそうだ。
「うん…」
僕も――
…とはまだ口に出来なかったけど、代わりに進藤の首にすがりついてみる。
布団に押さえつけられるまで、離さないでしがみついていたら―噛みつくようなキスをされた…。
歯のひとつひとつをなぞられて、舌を噛まれて――気がつけば、僕の舌も進藤の口の中に吸われていた。
「――ぁ…――ふ――」
呼吸の仕方を忘れたように、息を吸い込む度に…激しく体が上下した。
「―…は…ぁ…はぁ…」
体が混じり合うようなキスをされて…すごく気持ちがいい…。
「―んっ…」
進藤が首筋に痛みが走るようなキスをしてきた。
右に左に…胸の上に―あちこちに吸い付いてくる。
「進、藤…!痛い…っ」
「あ…ごめん」
慌てて進藤が唇を離してくれる。
「痕が…、残るじゃないか…」
首なんかに付けられたら丸見えだ…。
この前のもまだ消えてないのに…。
「…痕、残したいんだ…。オマエがオレのだって…印になるし…」
え…?
キスマークってそういう意味なんだ…?
…それじゃあ
「…僕も付けていい…?」
「え?」
進藤が嬉しそうに聞き返した。
「オマエが付けてくれんの…?オレに?」
返事をする代わりに、胸に口付けをしてみた。
進藤の心臓がすごくドキドキしてるのが伝わってくる…。
「…?付かないな…」
進藤が微かに笑ったのが聞こえた。
恥ずかしさで顔が耳まで赤くなる。
悔しい…どうやったら―。
「塔矢…もっと唇を使って…」
「う、うん…」
進藤はこういうのを一体どこで覚えてくるんだろう…。
「…ちょっと、軽く吸ってみて?」
「―こう…?」
―あ
ごく軽く吸ってみただけなのに、小さな痕が残った―。
…なるほど。
ちょっと嬉しい。
もう一度同じ場所に唇を押しつけてみた。
「塔矢…」
進藤が髪にキスをした後、僕の顎を掴んで…また熱い口付けで唇をふさいでいった―。
「―…ん…っ」
反対側の手が両脚の間に触れてくる―。
「…あ…っ―」
指で揉みしだかれて、徐々に擦り上げられる―。
「―ん…っ、…あ…」
進藤の手が大きく膝を分け―、顔をそこに近付けていった。
「んっ…」
舌の感触に、びくんと体が縮まってしまう…。
そこを舐められるのだけは、絶対に慣れない…。
死ぬほど…恥ずかしいし…。
僕が体を強張らせたことに気付くと、そのまま舌でなぞられる―。
「…ひ…っ」
腰が震えてしまうのに、しっかり脚を抱えこまれて口に含まれた。
中で暴れるように舌が絡みついて――快感が押し寄せてくる…。
すると内側にも指が滑り込んできて…掻き回されていった―。
「やっ…あっ…」
「入れるぜ…?」
何度も念入りに施された後、進藤が脚を引き上げて言った。
「うん…」
出来るだけ体を緊張させないように…心を落ち着かせようとしたけど、ゆっくり押し入ってくる痛みに…慣れなくて――心臓がさらにドキドキして肩が強張る。
「大丈夫か…?」
「う…ん…」
そう答えるけど、眉にしわを寄せている僕にすまなさそうに頬にキスをする…。
大丈夫なのに…。
キミだから…痛くても我慢出来るのに…。
そう思うけど、言葉にならないから…伝わらなくて―
「―ごめんな…」
そう何度も謝られる。
代わりに目を開けて微笑んでみると…、深いキスが落とされた―。
「愛してる…塔矢―」
「う…ん―」
「オマエってすげー綺麗…」
一度熱をお互い出してしまい、頭がぼーっとしてまどろんでいる中、進藤が口説いてきた。
「そう…かな」
「うん…、肌なんてすげー白くてさ、髪もサラサラで…睫毛も長くて…目が透き通ってて…」
「も、もういい…よ」
嬉しいけど…恥ずかしい。
「しかも感度も良好♪」
最高だな、と言われた瞬間――進藤の髪を力いっぱい引っぱっていた。
「痛いーっ!ごめんって塔矢!」
「キミって本当!最っ低っっ!」
一気に頭が冴えてきて、上半身を布団から起こした。
「そろそろ打とうか」
「え〜〜〜〜〜」
嫌だー、と進藤が後ろから抱き付いてきて首筋にキスをした。
「…なぁ、もう1回いいだろ?まだ11時だしさ」
「……」
なぁなぁと体重を上からかけて揺すってくる。
はぁ…と溜め息をついて、進藤の方を向いて――軽くキスをした。
「…あと1回だけだからな――」
「うん―」
へへっと笑いながら、胸にキスをされて―また布団の上に倒された―。
「あ、あ…っ―」
唇が胸に吸い付いてきて、先を舌で転がされる。
煽られて、刺すような疼きが下半身に広がっていくのが分かるー。
「―あ…」
触られる肌が熱くて…熔けそうだ…。
進藤の手が脚を大きく広げた。
「―…!」
目を瞑ったままじっとしていると、指が探るように差し込まれる。
「ん…―く…」
抗えないでいるその中に、押し込まれてくる指が増やされた―。
「塔矢…いい…?」
「う、ん…」
掠れた声で頷いて返事をしたら――それを待ちきれなかったように、直ぐさま進藤が分け入ってきた―。
「―あ、あっ…ん」
一度目で慣らされていたせいで、それほど抵抗なく受け入れられた。
いきなり深い所まで突き入れられたことに驚いたけど――すぐに快楽がやってくる。
「―あ…っ、ん…」
何度も揺さぶられる振動に、何も考えられなくなって…このまま絶頂を迎えるのかな、と思った瞬間―
進藤の動きが止まってしまった―。
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