●LOVE GAME 〜プロローグ〜





「…気持ち悪い……」



飲み会が終わって、二人で駅に向かってる途中に塔矢が倒れかけた。

駅までまだ遠いし、タクシーも走ってないし、都合よくベンチなんかもちろんあるわけないし。

あんまり気が進まなかったけど、すぐ先のラブホに入ることにした。




「大丈夫か?」

「うん……ありがとう」


ベッドに身体を預けると少しは楽になったみたいで、真っ青だった彼女の顔が徐々に赤みを取り戻していった。


「お礼……」

「…え?―――」


柔らかい感触があっという間にオレの口を塞いだ。

一瞬何が起こったのか分からなくて、格好悪くもずっと目を開けたまま。


「塔矢…」

「キス…しちゃった」

「………」


色っぽい目で見つめられて、可愛く微笑まれて、オレの理性はもう限界だった。

彼女に覆いかぶさるようにベッドの上に上がり―――恋人同士がする営みをした。

優しく、ゆっくり、愛情を込めて―――








NEXT