●LITTLE GIRL FRIEND 45●






「永夏!!!」


電話を切られた後、慌ててコイツの部屋に飛んでいくと、ちょうど永夏が部屋から出てきた所だった。

ノーネクタイの上にシャツの乱れ。

マジで血の気がひいて、永夏の胸倉に掴みかかった。


「てめぇ…アキラに何しやがった!」

「自分の目で見てくればいい」


永夏をボコるのが先か、アキラちゃんを助けるのが先か。

迷わずオレは部屋に飛び入った――






「アキラっ!!」

「進藤さ…ん」


アキラちゃんはベッドでシーツに包まっていた。

ていうか…なんでバスローブ?

まさか、事後?

いやいやいやいや、電話切られてからまだ3、4分だし。

んな短時間で出来るわけねーし!

もちろん電話しながらしてたのなら…話は別だけど。

さっきの電話越しに聞こえたアキラちゃんの声が耳から離れない。


「アキラ…大丈夫か?永夏に何かされた?」

「………」

「何で髪まで濡れてんだよ…。風呂入ったのか?」

「………」

「何でそんな格好してるんだ?永夏と打つだけじゃなかったのか?」

「………」

「…アキラ?」

「……気になりますか?」

「当たり前だろ!」

「じゃあ、確かめてみたらどうですか?」

「は…?」


アキラちゃんがバスローブの紐を自分で解いて…脱いできた。

下半身はシーツでまだ隠れてるけど、おかげで上は丸見え。

今はそれどころじゃないのに、白くて綺麗な肌に…正直なオレの体は直ぐに反応してしまった。


「確かめて下さい…」

「………」


オレの手を取って…自分の胸に当ててきた。

アキラちゃんの目は真剣だった。

いや、必死…って言葉の方がピッタリくるかもしれない。

永夏に一体何を吹き込まれたのか知らないけど、こんなあたかも…な格好までして。

んで、触って隅々まで確かめろって?

確かめてどうするんだよ?

そのまま始めようってか?



「…永夏とは何もなかったみたいだな」

「…どうしてそう思うんですか?」

「アキラがいつものアキラだから。本当に何かあったのなら……今頃きっと泣いてるよ」

「…でも、キスはされました。本当に」

「はぁ?!マジで!?どこに!?」

「ここ…」


アキラちゃんが自分のうなじのあたりを触った。

くそっ…永夏の奴!


「……ぁ…」


すぐにオレも同じ場所にキスをした。

何度も何度も、痕が残るくらいキツくも――



「…よし、消毒完了」

「進藤…さん」

「他は?もうない?」

「…はい」

「じゃあアキラ、オマエもう着替えろ。帰るぞ」

「……」


はぁ…とアキラちゃんがガッカリしたように溜め息をついてきた。

あのな、溜め息をつきたいのはオレの方だって。

アキラちゃんは裸だし、ベッドもあるし風呂もあるし。

本当は今すぐにでも押し倒したい気分なんだからな!



「…高永夏に、キスの後押し倒されました」

「え…?」

「進藤さん以外の人に乗られるの初めてだったから、少しドキドキしちゃった」

「…本気で言ってんのか?」

「進藤さんが来るの早過ぎなんです。もう少しで大人になれそうだったのに!」

「アキラっ!!!」


信じられない言葉を吐くアキラちゃんに、オレは黙れと言わんばかりに怒鳴った。

でも、彼女も負けじとオレを睨んでくる。


「僕がいつまでも子供だと思わないで下さい!別に進藤さんが相手してくれなくても、大人にはいつでもなれるんですからね!」

「ふざけたこと言ってんじゃねーよっ!!」


ドンッとアキラの体を突き倒した。

オレもベッドに上がって、逃げれないように跨がって、跡が付くぐらいキツく彼女の手首を握りしめる。


「いいか、オマエの彼氏はこのオレだ。オレと付き合ってる以上、オマエはオレとしか出来ねーんだよ」

「よく言うよ…一度だって抱いてくれたことなんか…ないくせに」



相手はまだ13歳の中学生。

この先もずっと側にいたいのなら、今手を出すべきじゃないってのは重々承知。

でも…他の男に取られたら意味がない。

意味がないんだ。

今までの我慢も全部水の泡になっちまう……



「一回…だけだからな」

「え…?」

「だからもう…他の奴とするとか言うなよ」

「…はい」



覚悟を決めたオレは、アキラちゃんの口に熱いキスを落とした―――












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