●LITTLE GIRL FRIEND 11●
オレの部屋でアキラちゃんと二人きり。
打ち始めたのはいいけど…全然集中出来ないし……
窓の外を見ると、さっきよりまた暗くなってて、次第に焦ってきてる自分がいた。
やばい……このままだとこの小学生の女の子を本当に襲っちまいそう……
だから、もう途中で止めて夕飯を食べ始めることにした。
理性が保てるうちにさっさとアキラちゃんを家に帰してしまおうと思った。
それなのに……
「絶対に嫌!帰りません!」
オレの布団に丸まって、断固拒否してきた。
「もういい加減にしろ!」
布団ごと持ち上げて、アキラちゃんをベッドから下ろした。
ようやく顔を出してきた…と思ったら、涙目で。
顔が真っ赤で。
髪の毛が乱れてて。
う…っとなる。
「…今日のデートは僕の誕生日プレゼントなんですよね?なら…少しくらい我が儘聞いてくれてもいいのに…」
「…なんだよ、我が儘って」
「…泊めて下さい」
「無理に決まってんだろ!意味分かってねぇくせに…」
「分かってます!そこまで子供じゃないし…。それに…今夜は父も母も出かけてて帰らないから…帰らなくても平気です」
「…あのな、先生はアキラちゃんを信用して家を空けてるんだ。裏切るような真似するな」
「じゃあ、せめてもう少しだけ一緒に居させて下さい。まだ7時にもなってないのに…帰れだなんて酷い」
彼女の目から涙が零れた。
泣かせてしまった…。
そりゃ…オレだって本当は帰したくないよ。
もしアキラちゃんが18歳を超えてたのなら…帰るって言われても絶対に引き止める。
でも、実際はまだ12歳なんだ。
例えどんなに大人っぽくて身長も160近くあろうが…正真正銘の小学生なんだ。
「……送ってく」
「嫌っ…!」
手首を引っ張って、無理矢理起こそうとしたが思いっきり抵抗された。
でも、力はオレの方が何倍もあるんだ。
手加減無しに引っ張って、もう引きずって玄関に向かってやった。
「…ほら、靴履けよ」
「………」
下を向いたまま…動かない。
はぁ…と溜め息をついて、しゃがんで目線をアキラちゃんに合わせてやる。
「…オレだって本当は同じ気持ちだよ。もっと一緒にいたい。でも18歳になるまでは手を出せないって…説明したよな?」
「……はい」
「目先の誘惑に負けて…アキラちゃんを失いたくないんだ。ずっと…一生…一緒にいたいから…」
「…進藤さん…」
「ごめんな…」
彼女の手を取ると…今度は自分で起き上がってくれた。
大人しく靴を履いてくれる。
「…じゃ、帰ろうか」
「…はい」
玄関のドアを開ける為に後ろを向いた。
その瞬間―――
ぎゅっと…オレの背中に抱き着いてきた――
「……好きです」
「………」
彼女の柔らかくて温かい感触を背後に感じて――
おまけに愛の告白付きで――
ああ…もう駄目だ……くそ
「アキラちゃん…」
「進藤…さん…」
オレも彼女の方に向き直して――抱きしめた――
そして……
「―……ん……」
唇を優しく重ねて…甘い甘いキスをした―――
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