●CARRY AWAY 4●
結局塔矢に押し切られて、オレはコイツを抱くことになってしまった。
でも異様に興奮する。
それはやっぱり心ん中で、一度はコイツを抱いてみたいという欲望があったからだろうか…。
分かってたことだけど、一応確認してみた。
「初めて?」
って―。
当然のように頷いてきた塔矢。
オマエ今まで碁ばっかだったもんな。
当たり前だよな。
でもそれが無性に嬉しくて、思わず顔が緩んじまった。
塔矢の初めてはオレになるんだな―。
どうせなら思いっきり気持ちよくさせてやろうか。
オレとのセックスを忘れれないぐらいに―。
もうオレ以外とじゃ満足出来ないぐらいに―。
とか言いつつ、オレの方もしっかり塔矢の体に酔ってしまっていた。
一つ一つの反応がすごく新鮮で、まさしく初めてな感じ。
声を出すのが恥ずかしいのか、頑張って殺してるところも可愛い。
塔矢のこんな表情…今までオレしか見たことがないんだよな。
それってすげー優越感。
どうせなら…このまま一生誰にも見せないでほしい…。
オレにだけ見せてほしい…。
――でも、その意味を考えると…無理難題な気がする。
だって、そうなるには塔矢が一生独身を貫くか…
オレが塔矢と結婚するか…だもん。
両方ありえない気がする。
だから…今を大事にしようっと―。
これが最初で最後になるかもしれないし、今夜は一晩中楽しませてもらおう―。
「塔矢…―」
所々で何度も口にキスしながら、体も隅々まで手と舌で探っていった―。
もちろん下半身の大切な局部も―。
「…ぁ…っ―」
漏れる声がすげー可愛いよな。
指を深く埋める度に少しの悲鳴と、感じてる甘い喘ぎ声が交互に聞こえる。
何本もすんなり飲み込むぐらい緩くなった後、脚を更に広げた―。
「挿れるな…?」
「……うん」
ぎゅっと目をキツく瞑って…横から涙を垂らしてきたので、それを舌で梳くってみた―。
そして再び口に軽くキスをしながら…ゆっくり中へと押し入れる―。
完全に緩んでても、初めてん時は膜があるから中々奥へは進まない。
急がず時間をかけて、自分のもので広げながら―押し込んでいった―。
「ぁ…、進…藤っ―」
「塔矢…、あと少しだから―」
「ん…」
塔矢が背中に手を回してぎゅっとしがみついてきた―。
可愛いよなぁ…。
すげぇ可愛い。
その様子が堪らなくて、止まることなくキスしちまう。
「あぁ…んっ…―」
「ん、入ったぜ…全部」
「…ぁ…は…ぁ…―」
頭がくらくらしてるのか、視点を合わさない目を開けて…ずっと甘い吐息を出してる。
「大丈夫か…?」
「…うん…―」
そう言うと、オレの頬を掴んで…唇を合わせてきた―。
「ん、んん…っ―」
キスしながらも体を微かに動かしながら、コイツの性感帯を探っていく―。
そしてたまにビクッと感じてきた所を更に重点的に弄ってみたり。
「やっ、ぁ…っん―」
もう声を殺す余裕もないらしく、次々に出て来る喘ぎ声が堪んない…。
「塔矢…、動くぜ」
「…ん―」
既に全て入ってるものを少し引き戻し、一気にまた奥へと戻した―。
「あぁっ、ぁっ…―」
何度も出し入れを繰り返して、限界まで突き上げまくった―。
途中で塔矢が達したのが分かっても、体力が続く限り―。
「…っく―」
そのうちオレの方も上り詰めて、コイツん中に穿き出せるだけ出してやった。
「ぁ…進藤…―」
「ごめんな、気持ち悪かった…?」
「ううん…―」
涙目で首を横に振ってくれたので、少し嬉しくなって…しばらく繋げたままで余韻を楽しんでみた。
…にしてもすげー気持ちいい。
やっぱアレ付けてるのとは全然違うよな。
急いで抜かなくてもいいしさ。
「塔矢、も一回いい?」
「え?あ…うん」
一度引き抜いて、塔矢の体も起こした。
「後ろから挿れるからさ、ちょっと腰あげて?」
「こう?」
「うん」
こんなに素直に言うこと聞いてくれるコイツって初めてかも―。
ますます可愛く見えてくるぜ。
次第に再び気持ちが盛り上がってきて、直ぐさま今度は後ろから押し入れた―。
「やっ、あっ…―」
脱力して崩れそうになった体を手で持ち上げて支え、更に中へ入れていく―。
全部入った所で覆い被さるように…塔矢の背中に唇を押しつけた―。
「…ぁ…っ―」
少し舐めるとまた可愛く声が上がる。
コイツって感度良過ぎ。
ハマりそうだぜ―。
「ぁあっ、ん…っ―」
前も胸も同時に弄りながら、再び体を動かしていく―。
感覚が分からなくなるぐらいに激しく、強く、何度も―。
そして再び出したオレは、今度はすんなり引き抜いた。
塔矢の体を仰向けに戻し、今度は口の中を探って――舌を絡めあう。
「んん…、ん…っ」
すっかり塔矢の体の虜になったオレは、その後もコイツが気を失うまで貪りつくことになる。
その間、一度たりとも彼女に悪いとか思わなかったオレの神経は……かなり図太いと思われる。
だって塔矢とはこれで最後かもしれねーしな。
目が覚めたら、きっとまた…ただのライバルに戻ってんだろな。
少し胸を痛ませながら…オレはもう一度塔矢の口にキスをした―。
NEXT