●My BROTHER, My SISTER 17●
進藤のことを「ヒカル」と呼ぶと、よりいっそう彼が身近に感じられた。
もちろん恥ずかしいからずっとは無理。
とりあえず今だけ―――
「じゃ、お好きにどうぞ♪」
「え?」
「え?じゃねーよ。オマエが言ったんじゃん。夜の主導権も僕が握る。オレは布団に寝てるだけでいいからって」
内風呂から上がった途端、進藤は早速布団にゴロンと仰向けに寝そべっていた。
しかも早く〜、と急かしてくる。
僕はドキドキしながら彼の上に乗ってみた。
「ヒカル……」
ゆっくりと顔を近付けていき…そっとキスをした。
「――……ん……」
進藤の手が僕の背中に回って、ぎゅっと抱きしめられる。
襲ってくる安堵感で力が抜けそうだ。
でも、駄目。
今夜の主導権は僕。
僕が触りたいように触って、僕が彼を抱くんだ。
「ヒカル……好きだよ」
「…ふーん。どこが?」
「どこがって……全部だよ」
「もっと詳しく」
「ええ??うーん…じゃあ、顔が」
「うわ、オレの顔目当てなのかオマエ」
「ううん。囲碁目当て♪」
「…めちゃくちゃそんな気はしてたけど、ハッキリ言われると傷付くんですけど…」
「あとね、キミの明るい性格も好きだよ。意外と淋しがり屋なところも…泣き虫なところも。負けず嫌いなところも…努力家なところも…優しいところも……全部好きだ」
「あ……そ」
進藤の顔が少し赤くなっていた。
その頬に今度は口づける。
「…ね、胸…揉んでくれる?」
「うん…」
彼の手が僕の前に移動してきた。
両手で乳房を揉まれる。
「……ぁ…」
彼に体を触られるとすごく気持ちいい。
勝手に近付いてきた口が、尖端を弄んできて……体が中心から熱くなっていく。
あ、こら。
お尻を揉むな。
こら、弄るな。
「も…僕がいいって言うまで触っちゃ駄目だ!」
「だって早くオマエと一つになりたいんだもん。今日ずっとお預けくらってたからもう爆発しそうなんだって」
「ふぅ…ん」
立ち上がってる彼のものに触れてみた。
確かに、固い。
ゆっくりと扱いてみた。
「ぅわっ、ストップ!今日は触らなくていいから!マジで出る!」
「いいよ、出しても。キミ復活早いし、一回ぐらい出したってどうってことない」
「やだよ、オマエの中でイきたいもんっ」
「じゃ、触って」
彼の手を、今度は自分の股にあてた。
体を起こしてきた彼は、既に溢れてきている愛液に指を絡み付け…僕が感じる場所を重点に弄ってくる。
「―…ぁ…っ…」
今にも意識が飛びそうなくらいの快楽が襲ってきた。
すぐに体の力が抜けて、進藤の胸に抱き着く形になる。
「あ……ふ…、ん…」
「指…入ってるの分かる?」
「ん……気持ちい…」
「オレの…挿れてもいい?」
「ん…、…いい…よ」
僕の入口と場所を合わせた彼のそれは、スルッとすぐに奥まで入ってきた。
あ……この感触、進藤の誕生日以来…だ。
「も…う、誕生日だから…特別なんだから…な」
「うん…分かってる」
何の隔たりもなく彼と繋がるのは、怖いけど…嬉しかった。
座位のまま、僕はぎゅっと進藤にしがみついて。
進藤は動き辛そうに僕を抱きしめながら、腰を動かしていた。
「―…はっ、アキラ…っ、もう…」
「ん…いいよ」
最後に僕自身が少し動いてみると、彼は呆気なく達してしまった。
えいっと、再び彼の体を布団に倒す。
「アキラ…?」
「僕はまだイってない。好きに動いてもいい?昔キミがしたように…」
「いいよ…お好きにどーぞ」
今日は悪魔で僕が主役。
キミは僕のいいなりだ―――
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