●BEFORE&AFTER 7●





「――…ん……」


変な気分にさせられた僕は、お風呂に浸かってからも彼のなすがままだった。

何度も求められるキスを、うっとりと受け入れられるぐらい。

でもこのお湯の熱さと体の熱さ。

あと5分も浸かってたらのぼせてしまいそうだ……



「……ぁ……」


両手で胸を揉んできたと思ったら口が近づいてきて……吸われてしまった。

ちゅうちゅうと美味しそうに吸う姿はまるで赤ん坊。

もし子供が出来たらこんな感じで吸われるのかな…。

誰との子供?

進藤なのかな…。

僕が彼の子供を産むなんてこと、今までは考えもしなかったけど……



「――…ん…っ」


軽く乳首を甘噛みされた。

舌で舐められて転がされると信じられないぐらいの快感が僕を襲う――


「ん…、…ぁん……あ…」



体勢が辛かったのか、進藤が僕の体をひょいっと持ち上げて自分の足に乗せた。

浮力で簡単に彼に跨がってしまった僕の体。

ちょうど胸の高さに顔がきたので、進藤は満足げに再び吸い付いた。



「……?」


密着した僕と彼の腹部の間に何かある。

濁り湯だから見えない。

何だろうと手を伸ばすと―――分かった途端に急に恥ずかしくなって、顔が真っ赤になった。

と同時に触れた手を進藤に掴まれた。


「………」

「………」


しばらく無言で見つめ合う。


「「はは…」」


お互い苦笑いするしか出来なかった。






「のぼせてきたな…。そろそろ出るか」

「うん…」


体も髪も洗わず、何の為にお風呂に入ったんだろうと思いながら体を拭いていく。

というか……着替え持ってくるの忘れた。

仕方なく元着ていた服に手を伸ばすと――


「あ。着替えなくていいよ塔矢」

「え?」

「どうせまたすぐ脱ぐんだし、バスタオルだけ巻いて部屋に戻ろうぜ」

「………」


躊躇する暇もなく、手を掴まれて部屋に連れていかれる――





パタン


障子を閉められて、お互いバスタオルとタオルを巻いてるだけで、部屋に敷かれている布団も一つだけで……

何だかいかにも今からエッチしますみたいな状況に目眩がしそうになった。


「塔矢…」


進藤が嬉しそうに僕を抱きしめてくる。

布団に座るよう促されながら…キスされた――


「……ん……」


優しいキスから徐々に激しく貪られていく――


「ん、んっ…ん…―」


あまりの気持ちよさに力が抜けた僕は、進藤に倒れかかって…受けとめられる。

するとずれてきたバスタオルを取られて、あっという間に再び全裸にされた。


「塔矢…好きだ」

「ん…」

「オレのものになってくれる?」

「嫌だと言ってもする気のくせに…」

「はは…あたり。そろそろ諦めついた?」

「せめて電気は消してくれ…」

「了解♪」


直ぐさま消されて真っ暗になった僕の部屋。


布団に倒された僕は、ようやく彼に今夜処女を捧げる決心をした―――













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