●SAVING TABOO 〜番外編B〜 ●








「美味しかったね」


「な〜」





ホテルの食事に満足した彼女と一緒にエレベーターホールへと戻った。

上のボタンを押すオレを見て頭を傾げるアキラ。



「駐車場は下だよ?」

「ん〜?ちょっと夜景見ようぜ」

「………」


オレの意図が分かったのか、少し頬を赤くしてきた。

20階に着いた後、手を繋いで目的の部屋へと向かう――



「進藤…」

「いいだろ…?結婚までオレ待てねーし…」

「……」


小さく頷いてくれた。

でも部屋に着いてもずっとソワソワして挙動不審なアキラ。


…そうだった。

確かアキラってあの旦那が初めてだって言ってた。

てことは……もしかしなくても……今のアキラって処女…か。


うわぁ……どうしよ。

嬉しすぎる。






「アキラ…」

「え…」


いきなり下の名前で呼ばれて、更に顔を真っ赤にしてきた。

チュッと優しく頬にキスをしながらベッドに座らせる。


「好きだよ…」

「う…、うん…」



顔のあちこちにキスしながら、ワンピースのチャックに手をかけて――ゆっくりと下ろしていく。



「…ね、進藤…。先にシャワー…浴びたい」

「じゃ、一緒に風呂入ろっか」



ますますボッと顔を真っ赤にしてきた。



「なんか………キミ、慣れてる?」

「え?」

「すごく手慣れてる…気がする」

口を少し尖らしてきた。


つまり……オレが経験豊富に見えると?

そりゃあ一応は人並みの夫を経験してますから?

14年後のオマエともいっぱいしたし?

あかりともしてたし?


でも思い起こせば十代のオレってホントに囲碁漬けで、女なんか作ってるヒマなかった。

だからオレの初経験の相手は実はあかり。

つまり、今のオレは未経験。

まだ体は童貞のはず。



「オレも…初めてなんだけど…」

「…本当に?」

「うん。イメージトレーニングはバッチリだけどな♪」


もう一度チュッと髪にキスをして――アキラをベッドに押し倒した。


脱がしていきながらアキラに触れていくと、本当に反応が処女で、体つきも全く違うことに気付く。


胸…小さい。


乳首もホントに一度も触れられたことのない淡いピンクで、すっげぇ可愛い。





「ぁ……いや…―」





オレのすることなすことに敏感に反応して、驚いて、恥ずかしさに涙を滲ませながら顔を隠してくる。





「し…んどう……」

「―――…てもいい…?」


耳元で限界を告げると、目を閉じて――覚悟をきめてくれた。


優しく…そっと秘部にあてる――



「…っ…――」

「…く……」



痛さにオレに抱き着いてくるアキラの表情を伺いながら、ゆっくりと進めていく。

てか、キツイ。

少しでも無理にすると今にもアキラが壊れそうで……

あかりと初めてした時とは全う……気がする。

アイツ、意外にオレが初めてじゃなかったのかも?て思うぐらいのキツさ。

でも締まり具合が何とも言えないほどの気持ちよさで、余裕がどんどんなくなってくる。




「――あ…っ…」


「アキ…ラ、ごめ…ん、動く…」


「ん―――」




ぎゅっと唇を噛んで我慢してくれるアキラを下に、遠慮気味にも突き上げ続けて――




「―…ぁ…っ、…ゃ…ん」




徐々に喘ぎ声に変わってきたのを見計らいながら、更に激しく打ち続けて――




「ぁ…―――」

「――…っ…」



アキラが達したのとほぼ同時にオレも達し、彼女の中に熱を溢れさせた――



「アキラ…」

「進藤…」

「好きだ…」

「うん…ボクも…」

「愛してる…」

「うん…」

「絶対…幸せにするからな」

「うん――」




まだ繋がったままで愛を誓い合った後――抱きしめあいながら眠りについた――















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