●AGAIN 1●



――その日

オレは手合いで負けてムシャクシャしてた。

その上検討で塔矢にボロクソにけなされ、益々イライラが積もった。


オマエ何様のつもり?

いちいち煩いんだよ!

女は黙ってろ!


つい言ってしまった言葉だ。

囲碁の世界は完全に上層部は男が占めていて、塔矢が自分が女だということにコンプレックスを持ってたのは知ってた。

禁句だったんだと思う。

あんなに怒った塔矢を見たのは始めてだ。

だけどオレも機嫌が悪かったから、お構いなしに続けた。

そしてしまいには……手が出ちまった。

もちろん先にオレを叩いたのは塔矢。

だけど例え身長は変わらなくても、男と女じゃ力が違う。

オレが勝つのは当たり前のことだったのに、棋力じゃ敵わない分…すげー快感だった。


「力で男に敵うわけねーじゃん」


そう言うと塔矢は睨んできた。


「…好きで女に生まれたわけじゃない…」

「でも女じゃん」


オレが一歩近付くと塔矢は一歩下がった。

どんどん近付いていくと終いには壁にあたってしまい、塔矢は逃げれない状態に追い込まれた。


「男に生まれたかった?」

「当然だ…」

「でもその綺麗な顔はどこからどうみても女だよな?この胸も括れも尻も太股も全部女の造りだ」

「触るなっ!」


セクハラまがいの発言をして手でその造りをなぞると、塔矢がまたしてもオレを叩こうと手を上げた。

両手首を掴んでそれを阻止する―。


「オマエも16だから当然生理ぐらいあるんだろ?」


塔矢の顔がカッと赤く染まる。


「何であるか知ってるよな?子供を産む為だぜ…?」

「それぐらい……キミに言われなくとも分かってる…」

「じゃあいい加減自覚しろよ…。自分は女だって…男には敵わないってな――」

「そんなことないっ!」

「じゃあこの状況はなんだよっ!」

「……っ」


塔矢が半泣きになってオレの手を解こうともがいてくる。

だけどそんな弱々しい力でオレを離せるわけがない。


「女って可哀想だよな…。こんな状況になったら自力じゃどうにも出来ない…。助けを呼ぶしか出来ないんだ…」

「……」

「オマエも呼べよ…?声は出るだろ…?」

「……」

「オマエもしかして…相手がオレだから安心してんのか?」

「……」

「オレだって男だぜ?しかも無駄にヤりたい年頃で、今すげー欲求不満で溜まりまくってる…」


塔矢の目が大きく見開いた。


「助け呼べば?でないとマジで犯すぜ…」


出来ないと首を横に振ってくる。


コイツ意味分かんねぇ…―



「…ぁ…やだ…っ―」


スカートの中に手を忍ばせて下着を無理やりずらした。

オレの方もチャックを下ろして中から取り出す。

塔矢のその場所に押し当てながら最後の確認をした。


「いいんだな…?」


首は横に振ってくる。


嫌なら何で大声出さないんだよ…!

もっと本気で抵抗しろよ!


「…オマエ見てるとめちゃくちゃにしてやりたくなる…」


ただ首を横に振って涙を流す塔矢にいい加減ウザくなって、直ぐさま中へ押し込んだ―。


「…ぃ…っ…」


全然慣らしてなくて、おまけに初めてらしいコイツの下半身からは大量の血が溢れてきた。

だけど怯むことなく好き勝手させてもらった。

もう尋常じゃなかった気がする。

平静さも冷静な判断力もどこかにいっちまってた。

ただ欲望のまま動かし続けて、快楽だけを求めた。


これって強姦?

暴行?



はは…何やってんだろうなオレ…――

















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