●WISH 2●




…ヒカルがここまで酷い男だとは思わなかった…



勝手に煽って、勝手にその気にさせて、それなのに途中でやめるなんて!

しかも僕がおねだりするまで挿れないだと?!

ふざけるなぁっ!!


僕はヒカルに背を向けて、とにかく早く眠ろうと試みた。

……だけど

体が熱くて眠れない……

すごく気持ち悪い…。

体が興奮して…疼いてる…。

煽るだけ煽られて…まだ一度も達してない僕の体は……おかしくなってしまいそうだ…。


だけどヒカルにお願いするのは屈辱…。

かといって彼の前で自分でするのも屈辱…。


一体どうすれば…―




再び寝返りをうってヒカルの方に顔を向けると、イヤらしい目付きで僕を見てくる―。


「そろそろ我慢の限界?」

「……煩い」

「素直じゃねーよな。一言言えば挿れてやんのに」

「キミに頼むぐらいなら自分でする…」

「へぇ…オナるの?いいぜ、ここでじっくり見ててやるよ」


何だか嬉しそうに体をこっちに向けてきた。









ムカつく…










「え…アキラ…?」

僕がベッドから降りて、自分に近付いてくるのを訝しげに目で追っている。

彼の布団を捲って、僕がベッドに上がったところで、さすがにヒカルも僕が何をする気なのか分かったみたいだ。


「あのさ…、これオナニーって言わないぜ?」

「そんなものするなんて一言も言ってない。僕は自分でするって言っただけだ」

「ちぇっ…」


残念そうに舌打ちしながらも、僕が脚に跨がるとヒカルは腰に手を添えてくれた。

場所を確かめながらゆっくりと体を下ろしていく…―


「…っ…――…ぁ…―」

「うっ…わ、これもすげぇそそる…」

「あっ…、ぅ…―」


下ろす度に徐々に中に入ってくる彼のものに違和感を感じ、いつも以上に力んでしまう。

でも力を解くと直ぐにでも崩れて一気に入りそうで……怖い。


「まだ半分も入ってないぜ?」

「だって…」


涙目でヒカルの方を見ると、ちゅっと音を立てて口にキスされた。


「力抜けよ…。大丈夫だって…、オレと何百回したことあると思ってんだよオマエ」

「そんなの…覚えてない」

「限り無く4ケタに近いと思うぜ?」

「……」


そんなにしたかな…?

したんだろうな…。

これでも結婚8年目だし…

週に1・2回はしてるし…


「やぁっ…―」

言われた通り力を抜くと、一気に奥まで入ってきた―。

思わず進藤の背中に手を回して、体を任せるように抱き付いてしまった―。


「…ぅ…ヒカル…」

「すげぇ気持ちいい…」

「…ぁ…―」


ヒカルの口が胸に近付いてきて、舐めながら先端を吸われてく―。

手も腰からいつの間にかお尻に回ってて…徐々に探られ……繋がってる部分の回りを弄ってくる―。

僕も…すごく気持ちいいかも…―


「アキラ…動いて…?」

「…う…ん」


一度体を少し浮かし、もう一度下ろすと共に…更に奥に入るよう…もっと擦れるように体を動かした―。


「あっ、やぁ…っん―」

「すげぇ…アキラもっと…―」

「も…う…、無理…だよっ、自分でして…っ―」

「ん…―」


繋がったまま、僕の背中をベッドに押しつけて……再びキスしてきた―。


「大好きだぜ…―」

「僕も…」


口内を少し貪った後、ヒカルが直ぐさま僕を激しく突き上げ始めた―。


「あっ、あぁっ、んっ…―」

「アキラ…っ!」

「…あっ…――」


ビクッとなって内部が蠢き達した後、中に熱いものがたくさん溢れたのを感じた―。















「あーあ…おねだり大作戦は失敗かー…」

「キミって最悪…」

「いいじゃん一回ぐらーい。男の夢なのにー」

「絶対に嫌だっ!!」


睨み付けると、ヒカルが抱き締めていた腕の力を更に強めてきた。


「まぁいっか。今日のオマエの馬乗りも座位も最高だったしな♪」

「キミって…」

「これで明日からの公開対局も頑張れそうだぜ」

「負けたら家に入れないからな」

「えぇ?!相手、緒方先生だぜ?!」

「当然だ!今日のセックスはそれ位の代償を払ってもらわないと!」

「うー…ダメー…。緒方先生に勝つにはアキラからのおねだりがないと〜」

「………」



全く…。



この夫は本当に…―





「ヒカル」

「んー?」

僕は彼の両頬を包んで触れるだけのキスをした―。


「抱いて…くれる?」

一瞬固まって目を見開いた彼は、直ぐさま僕を下敷きにして承諾してくる―。


「もちろん。第2ラウンド開始な♪」






今夜の夫婦生活はこれからが本番――















―END―















以上、おねだり話でした〜。
えーと、えーと、ごめんなさい!!!(土下座)
笑ってくれて結構です。呆れてくれて結構です。
なんだこりゃー!!Σ(=△=;)な内容になってしまったので…。
別に書き始めはこんなのにするつもりは全然なかったのに、いつのまにかこんなことになってて…(涙)
あー…ヒカルがマジで変態に見えるー…。
おねだりプレイどころか放置プレイですよこれじゃあ…。
アキラに申し訳ないです…(=_=;)

取り合えずヒカアキ寝室の防音は完璧に作られてるかと(笑)