●TROPICAL NIGHT 2●






「…ベッド上がろ?」

「…うん」


すぐ横のベッドに上がるついでに、塔矢のブラウスもスカートも剥ぎ取った。

下の下着一枚になった彼女が、恥ずかしそうに半分顔を隠して寝そべった。

オレの方もTシャツを脱いで上半身裸になって、直ぐさま彼女に覆いかぶさった。


「…温かい…進藤の体…」

塔矢がオレの背中に腕を回してくる。

「人の肌ってこんなに落ち着くんだね…」

「…本当にいいのか?」

「いいって言ってるだろう?」

「シた後で、責任取れとか言うんじゃねーだろうな?」

「…言わないよ、そんなこと。まぁ…デキちゃったら言うかもしれないけど」

「え…」


デキたら?

な、何が?

子供が?

こ、怖いこと言うんじゃねーよ!


「安心しろ、オレはしっかり避妊するタイプだから」

「そうなの?意外…」

「うるせー」


さっきよりもちょっと乱暴に、再び胸を揉みだした。

塔矢がまた大人しく喘ぎ出したところで、次は下半身目掛けて手を滑らせていく。


「…ん…っ」


下着の上から触れてみた。

円を描いてみたり、上下に擦ってみたり。

彼女の息がますます荒れて、下着が湿り気を帯びてきたところで、今度は隙間から指を入れてみる。


「…ぁ…っ、…や…っ」


初めての愛撫が怖いのか、体をくねらせてきた。

逃げても追いかけて、もっともっと執拗に責めて弄っていった。

どんどん溢れてくる愛液のせいで、すごくいやらしい音が部屋に鳴り響く。



「…腰ちょっとあげて?」

「ん……」


びしょびしょに濡れた下着を脱がした。

ついでに脚も拡げさせると、彼女の大事な部分が丸見えになる。

綺麗な色。

まだ一度も男を受け入れてない証拠だろう。

中だって、信じられないくらい狭い。


「ぁ…っ、あん…、…ぁ…っ」


指で探れば探っていくほど、塔矢の瞳からは涙が溢れてきた。

一本の次は二本。

付け根まで押し込んで、掻き回し続けた。


「―…あぁ…っ」


しばらく弄りまわした後、一気に抜いた。

指に付いた彼女の汁をひと舐めしてみる。


「やだ…汚いよ」

「何が?」

「え?ちょっ…!」


今度は直に彼女の秘部を舐めてみた。


「やっ…!」


もちろん抵抗してきたが、しばらく舐めまくってると次第に大人しくなっていった。

感じてくれたのか、息がさっきよりも上がってきた。



「進…ど……」

「そろそろ挿れてみるか?」

「………」


既にグッタリとした塔矢が、虚ろな目でオレを見てくる。

一度彼女に背を向けたオレは、素早くゴムを付けた。

ありえないくらい固くなってたので、めちゃくちゃ付けやすい。

そして、その固さを維持したまま彼女入口に当てた。


「ん…怖…」

「ずっとオレが欲しかったんだろ?抱いてほしかったんだろ?お望み通りのことをしてやるよ」

「――…あっ」


入るところまで一気に押し込んだ。

そのあとは徐々に。

オレの出し入れする動きにともなって、彼女の体も揺れた。


「ぁ…っ、ぁ…っ、ぁ……」

「ん…すっげ…気持ちい…」

「そ…うなの…?」

「ん…」


奥に達してからは無我夢中で突き続けた。

塔矢の声も気持ちよさそうだったから、処女なんだってことも忘れて、ただ一心に。



「は…、も…出るかも…」

「早く…出して。壊れる…よ…」

「壊れるぐらいがいいんだって…」


最後はもっとスピードをあげて打ちまくった。


「あぁ…っ―」


塔矢の体がビクンと反る。

と同時にオレも出して脱力した。



「はぁ…は…」

「はぁ…進…藤…」

「塔矢…」


塔矢がキスを求めてきたので、オレはそれに応えた。

今度は無我夢中で舌を絡めあって、まだ冷めない熱が収まるのを待った。



「ん…、ありがとう…進藤」

「…何が?」

「嬉しかった…すごく」

「………」


幸せそうに彼女が抱き着いてきた。


「僕…やっぱり結婚は好きな人としたい。キミのおかげで今日ハッキリ分かったよ。逃げないで、ちゃんと両親にも話して分かってもらうよ」

「…好きな人って、オレ?」

「ふふ…キミならもちろん最高なんだけど。でも、例えキミじゃなくても僕はこれで後悔しないと思う。初めてはキミと出来たんだし。キミに告白して駄目だったのなら…ちゃんと諦めるよ。また新しい恋が出来るよう頑張る」

「………」


新しい…恋?

諦める?


なんだよそれ……



「進藤…?」


新しい恋をするとか言いながら、今オレに幸せそうに抱き着いてるコイツに、無性に腹がたった。

オレ、別にオマエの告白断ってない。

受け入れてもないけど、断ってもない。

まだ保留の状態のはずだ。

なのに、オレに抱かれて一人満足して、さっさと次に行こうとするコイツ……すっげームカつく……


「進藤…?眉間にしわ寄ってるよ…?」

「…うるせーよ」

「え…?」


オレは起き上がって、無理矢理塔矢の腕を解いた。

まだ刺さったままの下半身を強引に引き抜いて、ゴムをティッシュに丸めてごみ箱に投げつけた。

でもってもう一度、彼女の上に乗った。

もう一度、中に押し込む。


「あ…っ、進…ど…う?」

「うるせー。今はまだオレが好きなんだろ?嬉しかったんだろ?なら黙ってヤられてろよ…」

「でも…、ゴム…」

「嫌なのかよ?」

「…キミがいいのなら、僕は…構わないけど…」

「なら黙ってろ」

「………」


…自分でも何をやってるんだろうって思う。

でも、体が止まらなかった。

イライラが収まらなかった。

オレから離れていこうとするコイツが許せなかった。

離れられないようにしてやろうと思った。



「あ…、な…に…」

「いいから向こう向けよ」

「う…ん…、……ぁ…っ、ひゃ…っ」


後ろから挿れてやった。

尻を掴んで、激しく打ち付け出し入れしまくった。

この方が奥まで入る。

一番奥の奥で…二回目の精液をぶちまけてやった。



「は…ぅ…」


引き抜くと、白いのが垂れてきた。

塔矢が脱力してベッドに倒れ込む。



「キミ…しっかり避妊するタイプだって…言ってたのに…」

「オマエのせいだからな…」

「僕の…?」

「オマエの好きってそんなもんなのかよ?んな簡単に諦められるのかよ?」

「だって…、キミは…僕のことなんか……」

「ああ、別になんとも思ってねーよ。よく分かんねぇ。でも、オマエはオレのこと好きなんだろ?なら、どこにも行くなよな。ここにいろ、オレを好きなまま」

「……?言ってる意味が分からない…」

「オレ以外好きになるなって言ってんだよ!」

「…だから?それで?僕はどうなるの?キミに受け入れられないまま、他に恋人も出来ないまま…寂しく一生を終えろっていうのか?」

「だから、今、中出ししてやっただろ?これからもずっとそうする。そしたらいつかは…デキるだろ?…後はもう言わなくても分かるだろ?」

「進藤…」


塔矢がいいのか?って顔をしてきた。

いいんだよ。

オレだってデキれば覚悟を決めれる。

そしたら塔矢だって離れない。

一生傍にいてくれる。



……て、あれ…?


この気持ちって……



「キミ…自分が何言ってるのか分かってる?」

塔矢がクスッて笑ってきた。

嬉しそうに。

幸せそうに――


「僕のこと、正直に好きって言えば?」

「う、うるせーよ。調子に乗ってんじゃねーよ!別に好きじゃねーしっ」


くすくす笑う塔矢。

オレは彼女を大人しくさせる為に、また彼女の上に乗った。

でも最上級の笑顔で胸に抱き着いてくる。



「進藤…好きだよ」

「………」

「ずっと好きだった…」

「あ…っそ」

「キミも好き?」

「別にぃ…」

「好きって言ってよ。何でも言うこと聞いてあげるから」

「え?じゃ、好き」

「ふふ」


無理矢理一度『好き』と言わされてしまったオレは、結局それで振り切れてしまったのか。

それからは自然に口に出すことが出来るようになった。


一夜で変わってしまったオレと塔矢の関係。

実は塔矢先生夫妻に背中を押されただけと気付くのは、もう少し後の話だったりする―――







―END―









以上、もしアキラさんが泊めて〜とやってきたら?話でした〜(笑)
もちろんヒカル君は手を出しまくりです!

きっと本当は縁談なんてなかったんじゃないかな?
娘に早く幸せになってほしくて。
追い詰めて、ヒカルのところに行くよう仕向ける明子さん(笑)

なーんか、ただのエロ話になってしまいましたが、少しでも楽しんでもらえたのなら嬉しいですvv