●TIME LIMIT〜新婚編〜おまけ●
※須本家に挨拶に行った時のお話です
「大樹、せっかく来たんだから明菜ちゃんに昔のアルバムでも見せ
「わ〜見たいです♪」
リビングを出て、2階に移動した私達。
階段を上がってすぐ右のこの部屋が、須本さんの部屋らしい。
(わぁ…)
「アルバム確かクローゼットの中だと思うから、ちょっと探すな」
「うん」
今でもマメに掃除をしてくれてるのか、ホコリっぽさは全然ない。
ただ、彼が家を出た高校3年生の時から時が止まってる部屋だった。
机の本棚には大学受験用の参考書とかがズラリと並んでいて。
ベッド横の本棚にも医学系の難しい本がたくさん……
(あれ…?)
私がふと気になって手に取ったのは、見覚えのある一冊の本。
『進藤ヒカル本因坊監修 基本詰碁集500』
私も持ってる父の本だった。
んん?
本棚をよくよく見ると、他にも死活や定跡など囲碁系の本がたくさ
「…ね、須本さんも囲碁打つの?」
「え?」
アルバムを探し終えた彼に、父の本を見せた。
「あー…うん。学生の時は囲碁部だったから」
「え?!そうなんだ、全然知らなかった〜。言ってくれたらよかっ
「でも全然弱いし…」
「ふーん?」
チェストの上にたくさん飾られているトロフィーや盾をチラリと見
「昔千明さんにもボロ負けしたしね…」
「え?お姉ちゃんと打ったの?いつ?」
「大学3年の時に一度だけ。強すぎて驚いたよ」
「そりゃそうだよ〜お姉ちゃん、普通にプロ並みに強いもん。まぁ
「はは…お兄さん今や五冠だもんな」
「……」
一ノ瀬お義兄ちゃんは囲碁を全く打たない。
だから一般の人と同じ知識量しかない。
でも須本さんは違う気がする。
ただの元囲碁部……ではない気がした。
「…須本さん、お母さんが今女流何冠か知ってる?」
「え?三冠?」
タイトル戦の度にテレビでニュースになっている兄と違って、お母
「須本さん…、私に隠してることあるでしょ?」
「え…っ?!」
「本当は今でも囲碁にめっちゃ興味あるんでしょ。結婚の挨拶の時
「そんなことは…………あるかも///」
須本さんが降参してゲロってくる。
「昔から二人の碁のファンで…めっちゃ棋譜並べてたから。今で
「まさか須本さん…、私に近付いてきたのもそれが目的?」
「あ、それは無いから安心して。確かに先生たちが義両親になるの
夢みたいなんだ…、正直すぎでしょ。
「も〜、婚約するまで黙ってるなんてヒドいよ」
「ご、ごめん…」
「罰として、今度私とも打ってよね!」
「それは…、もちろん。喜んで」
途端にこにこしてきた彼は本当に囲碁が好きなんだろう。
気を取り直して、私達はアルバムを見出した。
彼が生まれた時から高校までの写真。
(小さな須本さん可愛すぎーーーっ!!vv)
小中高の卒業アルバムも見せて貰った。
学生服の須本さんもカッコいいvv
「大学以降の写真は無いの?」
「今の部屋にちょっとはあるけど、基本現像なんてしないからなぁ
「お姉ちゃんの結婚式のあの写真みたいに?」
「あの写真は宝物だから。もちろん、付き合い始めてからたくさん
「これからもたくさん撮ろうね♪新婚時代も、子供が生まれても、
「そうだな…」
私達はそっとキスをした。
後日、私達は須本さんちの碁盤の前で向き合っていた。
「「お願いします」」
最近は全然打ってなかったから久しぶりの対局だ。
須本さんもリアルで打つのは4年ぶりくらいらしい。
互先で打ち始めてみたけど、結構張り合ってる気がする。
というか須本さん、予想以上に強い。
何が全然弱いし、だ。
結果は須本さんの1目半勝ちだった。
やっぱりガチ勢じゃん。
(脚付き碁盤を持ってる時点でそんな気はしていたけど…)
「今度お父さん達とも打ってみたら?」
「それはさすがに……」
「打てるってアピールしてた方が両親からの株が上がると思うよ?
「え?本当に?じゃあ今度お願いしてみようかな…」
「そうしなよ〜私からも言っておくし」
「ありがとう」
囲碁が打てると知って、須本さんにより親近感を覚えた私。
もし将来子供が生まれたら、一緒に囲碁を教えてみる?
―END―
以上、須本君が明菜に囲碁好きだとバレた時のお話でした〜。
アキラが女流何冠か即答出来るガチ勢な須本君ですw
その後ヒカアキとも打って更に株が上がったらしいよ★