●SAVING TABOO 28●







年が明けた頃―――オレとアキラは結婚した。






お互い二度目の結婚だから、今回は式も披露宴もナシの記念写真だけ。

二人の間にはもちろん洋人も写って――アキラの大きなお腹の中にはもうすぐ生まれてくる赤ちゃんもいた。


「たのしみだよな〜」


洋人の時は公には喜べなかったし…ついていてやることも叶わなかったけど、今回は違う。

堂々と一緒にいられる。

父親として子育ても出来る。


「最っ高〜っ!!」

――と、アキラのお腹に抱き着いた。


「ボクも!」

と横から洋人も抱き着いてくる。


父親が変わって最初は戸惑っていた洋人も、最近ようやくオレに懐きはじめてきた。

ついでに顔もますますオレに似てきて………もう他人だと説明する方が難しいぐらいだ。


「お、重いよ二人とも…」

「あ。ゴメン」




アキラは現在9ヶ月目。

最近やけに優しい顔するな〜と思ってたら、やっぱり女の子だって。

二人目は女の子。

今度はどっち似だろう。

どんな子になるんだろう。

考えるだけで楽しみになってくる。





「…昨日はどうだった?あかりさんの子供達に会ってきたんだろう?」

「みんな元気そうだったぜ。オレがいなくても全然大丈夫そう」

「そう…」


そう聞いてホッとするアキラ。

でも……ごめん。

半分は嘘。

特に次女のかおるなんて大泣きしてオレから離れようしなかった。

上の二人は親の離婚を理屈では理解出来る歳だから…そうでもなかったけど…。


あかりとの離婚の時の条件の一つに

『もし子供達が会いたがったらすぐに会ってあげること』

というのがある。

昨日もそれであかり達の家に行ったんだけど…――



「あかりさんにも…会った?」

「ああ。なんか近所の法律事務所で事務の仕事を始めたとか言ってた」

「へぇ…?」

「あいつ、大学は法学部だったんだよな。でも就職しないままオレと結婚して専業主婦になっちゃったじゃん?ずっとそういう場所で働いてみたかったんだって」

「そうなんだ…。よかったね」

「うん…」


一日数時間のパートらしいからたいしたお金にはならないけど、オレからガッポリ慰謝料取ってったから生活には一生不自由しないと思う。

子育ても親ともうすぐ同居始めるらしいから何とかなるだろう。

多少の罪悪感はあるけど、オレはオレでこれからの新しい生活に集中出来そうだ。



「あかり達のことはアキラは心配しなくてもいいよ。オレの問題だし、アキラは今は元気な子供を産むことだけ考えてて」

「うん…分かった」



優しくお腹を撫でるアキラ。

ほんの数年前までは欲しくて欲しくてたまらなかった子供も、もう二人目。

ほんの数カ月前までは考えられなかった今の状況。

アキラと結婚出来るなんて思いもしなかった。

こんな風に抱き合える日がくるなんて思いもしなかった。







「一生…側にいてくれよな」

「うん――」







このままずっと一緒に――


















―END―

















以上、不倫話でした〜。
ドラマ『不振のとき』の展開が妙に面白くて、これをヒカアキでやったら面白いんじゃね?てな具合で書き始めました。
もちろん丸々置き換えるとかなり意味不明な設定になってしまうので、ヒカ碁風にありえる程度に置き換えまして…なんとか完結です(^^;)
いやー…うまくまとまってくれてよかったです(笑)

途中までは家族の苗字も名前も出さずにひたすら『息子』だとか、『夫』だとか書いてましたが、さすがに限界を感じまして、『洋人』と『かおる』だけは名づけさせていただきました〜。
あとアキラの苗字は草薙…らしいです。(どーでもいい設定)
仲良し家族ってのはいいですよねー。憧れますvv

ラストは色んなパターンを考えてました。
けど、これが一番しっくりくるかな〜?と思うんですが、皆さんはどうでしょう??
あかりちゃんに至っては何だかずっと夫・ヒカルの機嫌を見て生活してるような雰囲気を感じてたので、自由にしてあげました(笑)
子持ちだけど、まだまだいけます(笑)きっと法律事務所でもモテモテですよ♪
慰謝料はたぶん推定2億ぐらいあるんじゃないかな…?(笑)
子供達全員が成人・卒業するまでの全生活費と教育費+あかりちゃんの残りの人生の生活費全部…ぐらいは払ってそう。
だって今回はどうみてもヒカルが悪いしねぇ…?
不倫して子供も作ってるって…普通ありえないよ。酷すぎるよ。最低だよヒカル。
まぁ腐っても本因坊。たぶん他にもタイトル持ってそうだし、それくらい払えるよね?ね?てことで〜(逃)

最後の方は35歳ぐらいになっちゃた二人ですが(笑)、今まで出来なかった分ラブラブしてくれるといいな〜と思います(*^ ^*)
少々長めでしたが、最後まで読んで下さった皆様ありがとうございました〜★