●REVENGE 5●
結局夕方までずっとベッドの中にいた私達。
日も傾き出した頃、ようやく体を起こした。
「夕飯どうする?」
と京田さんが聞いてくる。
「んー…」
「どこか食べに行ってもいいけど、作る?」
「うーん…」
「心配しなくても俺が作るから」と笑われる。
京田さんは私があんまり料理が得意じゃないことをもちろん知っている。
そんな私でも彼女にしてくれたことが嬉しい。
京田さんと結婚するまでに、少しでも上手くなろうと心に誓う。
「何が食べたい?彩ちゃんの誕生日だから、好きなのリクエストしてくれていいよ」
近所のスーパーに一緒に買い物に行った。
何だか一緒に住んでるみたいでドキドキする。
「んとね、カレーがいいな」
「…それ、俺が一番好きなメニューだけど?」
「うん、だからカレーがいい」
「まぁ彩ちゃんがそれでいいなら、別にいいけど…」
京田さんに苦笑された。
カレーの材料を買って、明日の朝ご飯も買って、そしてケーキ屋さんにも寄って誕生日ケーキも買った。
そして京田さんが作るのを少しだけ手伝って、出来上がった後、一緒に食べた。
食後のデザートのケーキ。
「誕生日おめでとう」と京田さんに改めてお祝いされた。
「えへへ…ありがとう」
「彩ちゃんももう16歳かぁ」
「京田さんがプロ棋士になった歳と同じだね」
「懐かしいな」
「うん、一緒にプロ試験受けたよね。初戦で京田さんとあたって、ただでさえ緊張してたのに、私もう半泣きだった…」
「はは」
「私、あの時も京田さんのこと好きだったんだよ?」
「そうだったんだ?全然気が付かなかったよ」
「プロ試験で頭がいっぱいだったからね、京田さん。それに私よりお兄ちゃんに興味津々だったし…」
「だって噂の進藤佐為に初めて会えたからなぁ」
「お兄ちゃん院生の中では伝説上の生き物みたいな感じに思われてたもんね」
「うん。あの厄年に合格出来た俺は本当に奇跡だよ」
一緒にケーキを食べながら、たくさんお喋りした。
誕生日の夜に家族以外の人と過ごすのは初めてだからすごくドキドキした。
でも、来年も再来年もその先も、ずっとこの京田さんに祝って貰えたらいいなと思った。
「京田さんの誕生日も来月だね。一緒に祝おうね」
「うん、そうだな」
4年以上待ちに待って、やっとやってきた私の16歳の誕生日。
約束通り私は彼に告白して、私達は恋人同士になった。
いつか…夫婦にもなれますように――
―END―
以上、ついにやってきた彩の16歳バースデー話でした〜。
約束通り彩は告白して、ヒカルにちゃんと勝った京田さんもOKして、晴れて二人は恋人同士です。
付き合って初日ですが、彩は待たせたお詫びに全てをあげてしまいましたねvv
にしても彩……アキラに話すなんて、なんてオープンな家族なの……
きっとアキラからヒカルに伝わり、ヒカルは更に落ち込むことでしょう……
でもって落ち込んでるヒカルを見て、きっと佐為も気付くことでしょう……
オープン過ぎるわこの家族(笑)
きっと次の研究会の日は、3人とも気まずいことこの上ないね!w
ちなみに15歳の精菜は既にEカップのボンキュボンらしいですw
佐為が揉みまくったお陰で素晴らしい体型になってしまいました(笑)
精菜は普段は清楚系の服を好みますが、佐為とおうちデートする時はわざと胸の開いた服とか着て、佐為を困らせてるらしいですw
さて、次の視点リレーは佐為です。
更に年月は進んで、一気に5年後の話となります。
佐為は22歳、精菜は20歳になってます。
精菜がハタチvv
「それはなってからのお楽しみだよ」の時がやってきましたー!