●NEW YEAR●





「へ〜、今年の新成人、恋人いない率77%だってさ」


今日は成人の日。

テレビのニュースでは日本各地の成人式の様子が取り上げられていた。

新成人対象のアンケート結果を聞いたヒカルが、興味津々に僕にも教えてくれる。


「しかも今まで一度も付き合ったことがない、が男49%に女40%だって。うわ、男の方ほぼ半分じゃん!ありえねー、どんだけ草食系が増えてんだよって感じだよな」

「………」


そりゃあ…キミから見たら『ありえない』結果だろう。

15、6の時から常に女性の影があるキミからすればね。

でも、僕は一緒に笑えない。

だって…僕もそうだったから。


僕に生まれて初めて恋人が出来たのはほんの一年前、23歳の時だ。

その相手はもちろん、この進藤ヒカル。

永遠のライバルと付き合うことにした僕。

我ながら挑戦者だと思う。


しかも今では彼は僕の―――夫だったりする。



「あ、でもアキラもそうだったよな?」

「え?」

「オレと付き合うまで、誰とも付き合ったことがなかっただろ?」

「……うん。ごめん…」

「何で謝るんだよ〜、オレめちゃくちゃ嬉しかったのに!」


ヒカルが僕に近付いてきて――抱きしめられた…。


「もしオマエに過去に男がいたら、オレ絶対嫉妬でおかしくなってたと思う」

「…僕はずっと苦しかったよ。キミのこと…ずっと好きだったから」

「うん…ごめん。もっと早く自分の気持ちに気付くべきだった」


でも、気付いてからのヒカルは行動が早かった。

だから告白されてからまだ一年なのに、今はもう夫婦な僕らがいる。


「…オマエを初めて抱いた時さ、まだ処女だったって知ったあの時の感動が忘れられない」

「…キミの為に取っておいたんだ」

「サンキュ♪アキラ」


チュッと頬にキスされて、彼は僕を寝室に引っ張っていった。



「今年は子供も作ろうな♪」

「子供…「も」?他にも何か作るのか?」

「いい棋譜、に決まってんじゃん。オレら棋士だぜ〜?」

「…そうだね。今年も頑張ろう」

「おう!」




今年もいい一年になりますように―――






―END―







以上、夫婦になって初めて新しい年を迎えた二人の会話でした!
恋人がいない率が77%…昨日私も聞いてしまって、あまりにもオイシイネタに気がついたら携帯でカチカチ打ってました(笑)
アキラさんはきっとその77%に入ってるはず!
適当な男と恋愛しちゃうアキラさんより、やっぱヒカルの為にバージンを取っておくアキラさんの方が断然萌えますよね!(笑)
さ〜今年も処女アキラさんいっぱい書くぞ〜!(笑)

ヒカル君とアキラさんも今年も色んなことを頑張って下さいな☆