●MEMORIES VALENTINE 4●
「進…ど…っ、ぁ…ん…」
「塔…矢…」
あの16の時以来――7年ぶりの塔矢とのセックス。
オレもずいぶん成長して、塔矢も同じくらい成長してた。
処女でマグロでただ痛がって泣いてただけの彼女は…もうどこにもいない。
ちょっと複雑だった。
だって、塔矢をここまで『女』にしたのはオレじゃないから。
コイツが付き合ってきた他の男の力だから。
「進藤……好きだ…好き…」
「塔矢…」
でも、塔矢の声を聞いてると、コイツの気持ちだけはずっとオレに向けられてたんだなって…安心する。
嬉しかった。
気付いてやれなくてごめんな…。
「あ…っと、塔矢オレ…アレ持ってないや…。オマエ持ってる…?」
「いい…そのまま……して」
「いいのか…?」
「うん……中で……出して」
戸惑うオレを布団に押し付けて、自ら上に乗って…挿れてきた。
最初っから思いっきり動かれて、ちょっと…やばい。
「ん…ん……っ」
更に落とされたキスまで激しくて……もうおかしくなりそうだ。
「し…んど……ぁ…ぅ」
「は……塔…や…」
オレも下から突き上げて、彼女も我を忘れて欲望のままに体を動かした。
しばらくすると達したのか…塔矢の体の力がガクンと抜けた。
荒い呼吸をして……オレの下半身を締め付けてくる――
「……ぅ…」
それで当然撃沈したオレは、彼女の中に思いっきり溢れさせた――
「ふふ……そういえば進藤って前も…中で出したよね。僕の人生でキミだけだ…付けないでしてるのって」
「オレだってそうだよ…。他の奴とする時はちゃんと付けてた」
「ふぅん…」
塔矢がオレの上から退いて、繋がってる部分を引き抜いた。
当然……出てきてるよな?
でも、気にせずオレのすぐ横に寝そべってくる…。
「…拭けば?気持ち悪くねぇの?」
「いい」
「布団汚れるぜ?」
「どっちみち汗とかでも汚れたし…洗うつもりだからいい」
「そっか…」
横からじっと塔矢に見つめられて……ちょっと恥ずかしい。
オレも見つめ返すと……またすぐにキスも出来る距離だから、また変な気分になってくるし。
目を逸らしたら、塔矢がぴとっと…オレに引っ付いてきた。
「好き……進藤」
「ん?…うん」
「赤ちゃん出来たら…結婚してね」
んん?!
は…?
「僕…今日危険日なんだ」
「オマエなぁ…。マジで…?マジかよ…、ああ…そうですか。…はぁ」
「ふふ。さっき…キミにフラれたら思い出もらうって…言っただろう?思い出って、赤ちゃんって意味」
「………それって、もしかしてオレに選択肢無くね?というかオレを諦めるつもりないんじゃん」
「うん、無いね…。キミは僕のものだ」
「…ま、別にいいけどな」
諦めると、塔矢がまたふふっと笑った。
今日…やけに笑うな。
すっげぇ嬉しそう。
幸せそう。
オレも………ちょっと、嬉しいよ。
塔矢がオレだけのものになって、これからはずっと…ライバルだけじゃなく、恋人として一緒にいてくれるから――
「…なぁ、今日バレンタインだぜ?オレのこと好きなくせに、チョコくれないの?」
「うん、あげない」
「…何で?」
「チョコよりいいもの…あげてるだろう?」
――『僕だ』――
―END―
以上、バレンタイン話でした〜。
今回はですねー、初めての相手はヒカルだけど、23歳になった今では他の男性ともいっぱい経験して慣れちゃってるアキラさんが書いてみたかったのです!
ヒカルが慣れ慣れなのはもう飽きました。次はアキラさんの時代です!
でもってヒカルの初めての相手がアキラさん…ってことが、超イイことに気が付きました(今頃)
他の女の子ともいっぱい経験あるけど、元を辿れば最初はアキラさんが初めての相手なの〜〜〜ってのに、ものすごく今萌えてます。くふふ
初めて同士のヒカアキがくっついて、ずーーっとくっついてるのはダメなのですよ。
一度離れるのがいいのです。
二人とも他でも勉強しなくちゃいけないのです。
でもやっぱりお互いが一番でした、みたいなオチで何年後かにまた付き合うのがいいのです。
んでもって、その時はすぐもうゴールインしちゃうの。おまけにすぐ子供出来ちゃってもう離れなれないの。
…とか色々妄想してる今日この頃です(すみません…)
とりあえずチョコの代わりに自分をあげるアキラさんも可愛いよね…なんて。