●LOVE GAME 3●
**********SIDE:AKIRA**********
「―…あん…っ、あぁ…っ―」
進藤との二度目のセックス。
激しく突かれて今にも意識が飛びそうなのに、頭の片隅で冷静な僕がいた。
――責任取るし――
――結婚しようぜ――
女ってこういう言葉に騙されて、中出しを許してしまうのだろうか。
必死に動いてる彼の表情を垣間見た。
今まで見たことのなかった男の進藤の顔。
鎖骨とか胸板とか…改めて見ていくとドキっとする。
「…なに見てんだよ」
「…別に」
「そろそろ…出すぞ?」
「……いいよ」
何がいいよだ!
なぜ拒まないんだ僕は!
「――…ぁ…う…あっ―」
更に激しくなった後、本当に中に何か出されたような気がしたけど…もう感覚が麻痺していてよく分からなかった。
彼が気持ちよさそうに僕の胸に顔を埋めて、感嘆の息をはいた。
「すげ…気持ちいい」
「…そうなの?」
「ん、生でしたの初めてだし…軽く感動」
「初めて…?」
「悪いかよ。本気の女にしか怖くて出来ねぇし」
本気…?
僕に…?
「嘘じゃねぇぞ。オレ…オマエのこと本気だし」
「………」
「今更って感じで格好悪くてずっと言えなかったけど……好きだった。ずっと前から…」
「進藤…」
「あー!やっと言えた!すっきり!悔いなし!」
「………」
突然過ぎて、頭の中が真っ白になった。
進藤を僕のことをずっと前から好き……?
ずっと…?
ならどうして――
「じゃあ…どうして他の女の子と付き合ったりしてたんだ?」
「う…。それは……男だから。オマエに告白出来ない間も、一応健康な男だから女に興味あるし溜まるもの溜まるし…色々都合があるんだよ」
「そんなの不誠実だ」
「分かってるよ。でも、オマエがオレと付き合ってくれるなら、もう誰とも付き合わない!一生オマエだけでいい!」
「一生…?そんなに僕のことが好きなんだ…?」
「ああ」
まるで碁を打つ時のような真剣な顔に――ドキリとなる。
僕が一番好きなキミの顔だ。
キミの碁と同じくらい大好き。
「…僕はキミの囲碁には惚れてる」
「碁…だけ?」
「あと表情も…指も」
「んん?なんか微妙な箇所だな」
「キミはそう思うかもしれないけど、僕にとっては大事なことだよ。まだ恋愛感情はないけど、キミとなら…いい気がする」
「それってつまり、本当に付き合ってくれるってこと?」
「うん…そうなるかな」
「でもオレ、言っておくけどもう離さないぜ?オマエの気持ちが固まる前でも結婚までもっていくかも。いい?」
「うん…」
いつか、キミを好きになる。
キミと付き合う。
その先にあるのはもちろん結婚という誓約。
微かに嬉しく思う僕がいた。
気付いてなかっただけで、とっくに気持ちは芽生えていたのかもしれない――
「好きだ…塔矢」
「………僕も」
―END―
ありがとうございました!