●IGOKON 3●







「―――…ん…」




久しぶりのキス。

そういえばキスも三ヶ月ぶりか…?

あーもーなにやってたんだ!オレら!

どんだけ碁しかしてないんだよ!





「やっぱり…」

「ん?」

「やっぱり…キミ、キス上手いね」

「…誰かと比べてんのか?」

「だったらどうする?」

「………」


アキラの返答に、ちょっとイラッとムカッとした自分に驚いた。


…なんだ。

オレ、ちゃんとアキラのこと好きなんじゃん。

妻への独占欲、持ってんじゃん。





「アキラ…」

「ん…――」


体の隅々まで愛撫しまくって、何時間も体を重ねて、自分でも驚くほど丁寧にセックスというものをした。

もちろん夫婦だから付けてない。

子供…欲しいし。



「出来たらゴメンな」

「え…?」

「もし子供が出来たらさ、オマエしばらく囲碁休まなくちゃなんねーだろ?」

「うん…そうだね。でも早く欲しいな」

「欲しいのか?」

「もちろん」

「………」


碁より子供を取ってもいいと即答してくれたアキラに正直驚いた。

コイツって一に碁、二に碁、三・四も碁の碁が命な奴かと思ってた。



「じゃ…もう一回してもいい?」

「いいよ…」



何だかさっきから驚いてばっかだ。


これからは碁以外のこともちゃんと話しよう。

人並みにセックスもして、子供も作って……家庭を築こう。





結婚三ヶ月目の夜―――ようやくオレらは本当の夫婦になれた気がした













―END―















以上、囲碁婚話でした〜。
ヒカルとアキラの結婚って、愛情がなかったら本当に囲碁(仕事)と結婚したようなもんだよね。