if side:怜次G〜彩視点〜





(ムラムラする……)



怜次と初エッチしてから早2週間。

あれ以降、まだ2回目がないので私は悩んでいた。

私達のデートは学校が休みの土日にすることが多い。

でも土日は怜次の両親が家にいることが多いのだ。

私の家も同様だ。


(まだ中3の私達はラブホなんて使えないしなぁ…。一体これからどうなるんだろう…)

 

 


キーンコーンカーンコーン


そうこう悩んでるうちに放課後になってしまった。


「彩、帰る?」

「うん…」


いつものように怜次が声をかけてくる。

私達はいつも一緒に帰ってるのだ。

といっても駅までの短い時間、ほんの78分。

駅に着いたらバイバイだ。



「……はぁ」

「どうした?今日元気ないな」

溜め息をつく私に、怜次が心配そうに聞いてくる。

「だって……」


あれから全然エッチ出来てないから……

小声で正直に彼に打ち明けてみた。

怜次の頬がほんのり赤くなる。


「何だ、そんな悩みか」

「そんなって…、私結構真剣に悩んでるんですけど!ていうか、怜次は平気なんだ?」

「平気じゃないよ」

 


―――え?

 

「平気じゃないなら何でそんなに余裕そうなの…」

「余裕なんてないよ」

「そう〜?」

「証明しようか?」

 


―――え?

 

怜次が私の右手を掴んでくる。

駅を素通りした彼。

怜次が向かった先はもちろん――彼の家だ。

 


「今、誰もいないから」

とカギを開けながら教えてくれる。


「え、でも、緒方先生は?」

「今頃検分中じゃない?」

「あ、そっか…、棋聖戦…」


そういえば昨日の夕飯の時、お父さんが「明日は10時頃出発するから」とお母さんに話していたのを思い出した。

明日から棋聖戦の第4局が箱根のホテルで行われるのだ。


「でも…、怜菜さんは?」

「母さんいつも帰って来るの、夜の9時とか10時だから」

「そ、そうなんだ…」


盲点だった。

エッチなことは土日のデートでするべきだって思い込んでた。

放課後デートでするのも全然アリだ。



3
階に移動した私達。

2
週間ぶりの彼の部屋。

2
週間前、散々エッチしまくったベッドがすぐさま目に入ってきて、私はゴクリと唾を飲み込んだ。


「彩…」

「――…ん……」


キスされる。

余裕なんてないこと証明するって、さっき言ってた彼。

確かに初っ端から濃厚で官能的なキスをされる。


「んん…、ん…ん…」


うう…、気持ちいい…。

怜次、相変わらずキス上手すぎでしょ…。

体が勝手に火照って、濡れて来るのが分かった。


「…は…、彩…」

「怜…次…」

「俺がどんなに限界だったか…、教えてあげるよ…」

「うん…、教えて…」


ベッドに体を倒され、またキスされる。

制服を脱がされて…、顕になってくる肌に口付けてくる彼。

確かにちょっと余裕が無さそうで、胸を唇で愛撫し始めたと思ったら、もう下半身に手が伸びてきた。


「…ぁ…っ…」


でも既に期待で濡れまくってる私の秘部は、彼に指をいとも簡単に飲むこんでいく。

恥ずかしいぐらいにくちゅくちゅ音が部屋中に鳴り響く。


「…舐めてもいい?」

「え…?」


彼が私の下半身に移動する。

舐めるって、一体どこを?

って思ったら、いきなりアソコを舐められてビックリする。


「ぁ…、やだ…、ダメ…、ぁ…っ」


初めての感覚に、訳がわからなくなる。

何これ…、めちゃくちゃ気持ちいい。

こんなの、恥ずかしくてたまらないのに。

今すぐやめてほしいのに……もっともっとしてほしくてたまらない

というか、すぐにでもイってしまいそうだ。


「…ぁ…、もう……」


でもイく寸前で舌を離される。

うう…、あと少しだったのに。

怜次って実はS


「挿れてほしい?」


意地悪にもそんな風に尋ねてくる彼。

私はコクコク頷いた。


「うん……欲しい」


準備を終えた彼が、一気に私を貫いてくる。

奥まで突かれる。


「ぁ…っ、ぁ…っん、ぁ…っ」


さっきイく寸前だった私の体は、多少激しくされても快楽しか感じない。

めちゃくちゃ気持ちいい。


「は…、彩…好きだ…」


耳元で甘い言葉も囁かれて、胸もキュンキュンする。

2
週間ぶりの私達はあっという間に上り詰めてしまった。


「はぁ…は…」

「彩……」


怜次に上からぎゅっと抱き締められる。


「俺も限界だったって、分かってくれた…?」

「うん…、分かった」

「満足した…?」

「う…ん、でもちょっと休憩したら、もう1回したいな…」


怜次にフッと笑われる。

「いいよ…、2回でも3回でも」

「えーそこまでは出来ないよ〜」

 


土日より、放課後の方が都合がいいことに気付いた私達。


お互い対局がなくて、且つ緒方先生が留守の日は、基本彼の部屋を訪れるようになったのは言うまでもない――

 

 


END

 

 

 

以上、初エッチから2週間後の二人でした〜。
精菜と佐為の時と同様、緒方さんが留守の間にイチャイチャすることにした模様です(笑)
でも精菜ほど彩は対局スケジュールが大変ではないので、佐為達よりイチャイチャ回数は多いと思われます!