●if side:怜次E 後編●〜彩視点〜
怜次の部屋に移動して、ベッドの上で再びキスをし始めた私達。
しばらく舌を絡めあったあと、怜次は唇を頬や耳…、そして首筋へ
「ん…っ」
キツく吸ってきて……痕を付けられる。
彼の手が…、遠慮気味に私の胸に触れてくる。
(誰かに体を触られるのなんて初めて…)
初めは服の上から。
次にセーターを捲られて下着の上から揉まれる。
「服…脱がせてもいい?」
「う、うん…、もちろん」
誰かに服を脱がされるのも、幼い頃に親に手伝って貰っていた時以
ブラまで外されて残すはショーツ1枚になった時、さすがに恥ずか
彼の方も服を脱ぎ始めた。
(わわ…、怜次の裸見るのなんて何年ぶり??)
もちろん夏にはプールの授業もある。
でも授業で男子の体なんてマジマジ見ないし。
それにその時と今じゃ、やっぱり雰囲気が違い過ぎるから……緊
「ん……」
服を脱ぎ終えた彼にもう一度キスされて…、体を倒された。
跨られて、上から私を見つめてくる初めての角度。
隠してたシーツなんてあっという間に剥がされて、彼は私の胸に触
「…ぁ…っ、…ぁ…っ」
舌で先端を転がされたり舐められたりすると、勝手に私の口から喘
(何これ…、気持ちいい……)
どこでこんな触り方を…、舐め方をマスターしてきたの??って思
怜次はもしかして私が初めてじゃないの??って思うくらいに。
ピンポイントで私の性感帯に刺激を与えてくる。
「は…怜次…、気持ちい…」
「彩…」
やがて彼の手が下半身に伸びてくる。
太ももとか遠くから攻めてきて…、徐々に中心に近付いてくる。
(どうしよう…、私きっと、めちゃくちゃ濡れてる…)
まだ触ってもないのにこんなに溢れさせてる私をどう思うんだろう
処女のくせに、エッチすぎ?
でも私はこの一年間、この日をずっと待ってたのだ。
なかなか先に進んでくれようとしなかった彼が、ようやく決心して
この日を想像して、何度自慰をしてしまったことか…。
(絶対バレたくないけど…)
「…ぁ…っ」
彼の指が私が一番期待する場所に触れた。
下着の上から優しく擦られて…、気持ちよくておかしくなりそう。
でも、最後の下着1枚を脱がされてしまうと、さすがに体が強張る
今度は直に彼の指が触れてきて…、既に溢れまくってるソコに指を
「…ぁ…、ダメ……」
ダメじゃない。
全然ダメじゃないのに口が勝手に正反対の言葉を発する。
指一本は余裕。
二本は…ちょっとキツい。
でもその二本が、いつも碁石を挟んでるあの綺麗な彼の指なんだと
(あの指で今…、中を探られてるんだ…)
下半身を解しながらも、彼の唇は私の胸に口付けてるままだ。
上からも下からも刺激を与えられて、頭がおかしくなりそう……
ぼーっとしてくる。
「…は…、ぁん…、ぁ…っ」
じっくりと時間をかけて慣らされる。
二本だった指が三本になると、さすがに眉を潜めた。
「…っ…」
「痛い…?」
「ちょっと…」
でも彼は指を抜いてくれない。
私の為だからだ。
これくらい余裕で入るぐらい慣らさないと、とてもじゃないけど彼
もちろん強引に入れようと思えば、入ることは入るだろう。
でもそれは同時に痛さを伴う。
ただでさえ痛いと聞く破瓜を、少しでも緩和させようと、私の為に
(きっと今すぐにでも入れたいと思ってるのに…)
その優しさが私の心を温かくする。
気持ち的にも彼を受け入れる準備が出来ていく。
「怜次…、も…入れよ?」
「…うん」
体を一度離した彼が、ゴソゴソしだす。
きっと避妊のやつを付けてるんだろう。
やがて私の体の上に戻って来た彼が、もう一度キスしてくる。
「ん……」
そして耳元で
「彩…、好きだ…」
と愛の言葉を囁いてくれる。
「うん…、私も大好き…」
ずっと大好き。
自覚したのは小4の時の、まだ院生だった時だけど。
でもそれ以前からもたぶん私はずっとずっと彼が大好きだった。
ずっと私の傍にいてくれて。
優しくて、口では冷たくても私のことをいつも一番に考えてくれて
私の為に院生にもなって…、そしてプロにもなってくれた――
――そんな怜次が大好きだ――
「――…ん…っ…」
彼のモノが私の中に入ってくる。
だいぶ慣らしてくれたけど、やっぱり指とは全然違う質量と硬さと
「…は……」
怜次も苦しそうだ。
確かに痛いけど、でもこの痛さが嬉しくもある。
ようやく彼と一つになれたからだ。
私の為に一線を越えるのをギリギリまで耐えてくれた彼と…、よう
「怜次…大好き…」
「ん…、俺も…」
「好きなように…動いていいよ」
「…え?」
「もう…、我慢しないで?」
「…分かった」
コクンと頷いた彼は、私を一気に奥まで貫いてきた。
そして出し入れして…、突き上げてくる。
「ぁっ…、ぁ…っ、あん…、ぁ…」
勝手に口から声が漏れる。
痛いけど、感じる。
痛さで感じるおかしい感覚。
「…は…、彩…、…彩…」
何より彼が私の体で感じてくれるその様子を見るのが、快感で堪ら
いつもと全然違う、性的でエッチで、本能のままに動く彼の姿。
「好きだ…、彩…好きだ…」
普段あんまり言ってくれない愛の言葉を、ここぞとばかりに私に伝
もっと言って。
もうこのセリフを聞いてるだけでキュンキュンして、私はイっちゃ
「怜次…、大好き…」
「彩…、俺も…」
愛してる。
ずっと彩だけだよ。
一生。
耳元でそんなセリフを囁かれて――私はノックダウンした。
(激し過ぎる……)
「……っ…」
怜次の方も出したのか、私に体を預けてきた。
優しい重み…、心地いい重みだ。
よしよしと髪を撫でてあげた。
「……彩」
「なに…?」
「…俺、彩の為だったら一生棋士の仕事頑張れるよ」
――え?
「だからいつか俺がタイトル取ったら……結婚してくれる?」
「怜次…」
思わぬプロポーズにもちろん私の脳は追いつかない。
え?
結婚?
タイトル取ったら?
怜次がタイトル?
でも既に名人リーグ入りしていて、他の棋戦も本戦まで勝ち上がっ
きっとそんなに遠くない…、近い将来の話だ。
私の為なら…、一生棋士を続けて頑張ってくれるらしい。
(怜次は別にプロに興味なかったもんね…)
それなのに、私の為だったら続けてくれるらしい……一生。
――嬉しい――
「ありがとう…。怜次がタイトル取る日を楽しみに待ってるね…」
「彩…」
怜次がぎゅっと私を抱き締めてくる。
私ってば…、もしかしてめちゃくちゃ愛されてるのかもしれな
(怜次が本気出したら10代でタイトル取りそうで怖いわ…)
(私、18歳で結婚することになったりして…)
でも、それも悪くない。
とりあえず、次の私の誕生日には、お姉ちゃんみたいに指輪を貰い
以上、彩と怜次の初めて話でした〜。
両方の両親がバレンタインに留守だなんて、絶好の機会ですよね!もうしょっぱなから泊まっちゃいますよvv
最後なんか変な展開になってますが。怜次君…、まだ中3なのに一体何を言い出すの??
てなことで、次は怜次視点です〜。