●if K●
京田さんと付き合い始めて11ヶ月。
「…ぁ…っ、ん…、あぁ…ん」
「…は……」
今日も京田さんの家に着いた途端、自分から抱き着いて求めてしま
「しませんか?」と。
もちろん毎回彼はすぐに応じてくれる。
しかも1回終わっても2回3回と求めてしまって……自分でも流石におかしい気がしてきた。
前の私はこんなんじゃなかった。
京田さんに幻滅されてたらどうしよう。
もっと清楚な女の子の方が好みだったら……
「え?何で?最高だけど?」
ドキドキと思い切って聞いてみた。
こんなHな私で幻滅してませんか?と――
すると真顔で返される。
「でも流石に最近私、求めすぎじゃないですか…?何かもう…、
「いや、普通だと思うけど。俺だって佐為が来る時は毎回期待して
「疲れてませんか?」
「いやいや…、19歳の体力と精力ナメないでくれる?何なら今か
「……」
何か全然大丈夫そうだ。
迷惑がかかってるわけじゃないなら……別にいいか……
「俺はすごく嬉しいよ」
「え?」
「佐為が俺とのセックスをそんなに気に入ってくれてるなんて。毎
「それはもう…」
めちゃくちゃ気に入っている。
たぶん相性は抜群なんだろう…、もう他の人とだなんて考えられな
もう彼抜きの生活なんて考えられないくらいに――
「…もうすぐ付き合って一年だな」
「え?あ…そういえば」
「去年の今頃は…佐為とこんな感じで過ごせる日が来るなんて思
お父さんの忠告を守って、私への想いを必死に隠していた京田さん
毎日が辛くて。
会う度に好きだと再実感するのに、その想いをどうすることも出来
それでも定期的にヌ゙かなくちゃいけない時は、いつも私のことを
「そ、そうだったんですか…」
「想像の中だけなら今が少ないと思うくらい俺、佐為のこと犯して
「へ、へぇ…」
彼の想像の中で、私はどんな風に乱れていたんだろう。
どんな私が好みなんだろう……
「あの…、希望あったら言ってくださいね?出来る限りお応えしま
「…それ、男には絶対言っちゃいけない台詞だから」
「え…?」
近付いて来た彼に――抱き締められる――
キツくて、何だか切実そうで。
「好きだ…」
「はい…」
「本当に…、1年前と比べたら夢みたいだ…」
好きな人に好きだと伝える。
たったそれだけのことが出来なかった1年前。
人生を絶望していたと言っても過言じゃないと彼は言う。
「それに比べたら…、彼女がエッチかどうかなんて…何て可愛い
「…確かに」
「どんな佐為でも受け入れるから安心して…」
「…分かりました」
私も彼の背中に手を回して、抱き締め返した――
「これからはずっと一緒ですから…、安心して下さい」
「うん…、ありがとう」
視線を合わせた私達はキスをする。
すごく想いの籠もった…、切実なキスだった。
この一年間を振り返ると…、楽しかった思い出しかない。
これからも、この思い出のアルバムを……永遠に綴っていけますよ
―END―
お兄ちゃんが年中発情期なのはまぁ分かってたからどうでもいいけど、この1年前の京田さんの心境が泣けるわ…(by 彩)