●DIVORCE 5●







「アキラ…」

「ヒカ…ル」



名前で呼び合っていた夫婦時代。

思い出したかのように―――僕らはお互いを求めあった。


何度も交わすキス。

次第に口からずれて……彼は僕の顔…首筋…肩…胸へと唇を移動させた。


「……ぁ……」


進藤しか知らない僕の体。

もちろんこれからもキミ以外の人を知る気はない。

だからキミにもそうなってほしい。

心はずっと僕が独占してるんだろう?

じゃあキミの体も独占したい。

もう二度と他の女性を抱くな。


もう一回だけチャンスをあげるから―――




「…ぁ…ん…―」


僕の体を知り尽くしている彼。

声を殺すのが大変なぐらい気持ち良く…まだ挿れてもないのに何度もイかされる。


「…はぁ…も…う…」

「挿れてほしい…?」

「ん……」


返事をした途端に押し込まれる肉棒。

一気に奥まで入れたかと思うと出し入れしながら…掻き回される。


「―…ぁんっ、あぁ…っ、あ…――」

「アキラ……可愛い」

「やっ…、変な顔だから…見ない…で」

「可愛いよ…すごく色っぽいし」


更にスピードをあげてくる彼の動きに、もう絶頂を通り越しておかしくなりそうだった。


「…ヒカル……出そ…う?」

「ん……アキラの中で出していい…?オマエに似た可愛い子供…欲しいな」

「いいよ……出して」


中出しをするのは初めてではない。

でも、それは安全日だって分かってたからで、今日みたいに子供を作る目的で出したことは一度もなかった。


「あ…ぁ…っ――」

「――っ…は…ぁ…」


お互い昇りつめた僕達はまだ足りないかのように…唇を貪り続けた。



「アキラ…大好き」

「僕も……大好きだよ」


二年間のブランクが、僕らの愛をより深めた瞬間だった。


「もう一回…やり直そう?」

「うん…――」














―――次の日


仕事中以外は終始見つめ合っていた僕らを見て

「やっぱりな」

と緒方さん達に笑われたのは言うまでもない。







「婚姻届を下さい」


イベントの後――直で区役所に行った僕たち。

同じ人と二回結婚する人は珍しいのだろうか。

でも、僕らの他にもいるはず。


だって、運命の人はこの世でたった一人だから―――












―END―












以上、離婚(復縁?)話でした〜。
お互い好きなまま別れた二人。
きっかけさえあれば簡単によりを戻せるみたいですね(笑)
というか、この同室は絶対裏で緒方さんあたりが仕組んでると思う。
ちなみにヒカル。帰りの新幹線の中で彼女に『別れよう』とメール。彼女も『分かった』と一言。寂しい関係ですね。